理論武装
本日の当直は、福川中佐、星谷大尉、三杉中尉、山戸澤軍曹、原田上等兵、茨田二等兵の6人であった。
「これから、兵隊の確保はどうするんだろうな?」
「普通にペーパー試験させて、面接って流れじゃないですか?」
「身体検査のみって訳にはいかんでしょう。」
「これからは、兵隊も職業の一種かと。」
「職業になっても我々のやる事は変わりありません。」
「兵役がなくなる事は、日本人にとってはメリットもありますよ。」
「そうかね?俺は国民の意識を、保つ為には徴兵制度を続けた方が良いと思うんだがね。」
「まぁ、もう国会で決まってしまったみたいですし。」
「今どき兵隊なんて流行らないでしょう。」
「軍歌に銃剣。今の若者は引きますよ。」
「それこそが平和ボケの始まりなんだよな。」
「亡国にならないようにしないといかんな。」
「アメリカとかヨーロッパはどうなんだろう?」
「日本より先に志願制度を導入しているようですが、大きな混乱はありませんね。」
「そこから学ぶ事も重要な事かと思いますが。」
「でも、そこまで大本営の堅物どもは頭回らんだろうな。」
「カチカチのコッチコッチですからね。」
「とは、言え日本の最大権力機関ではあるな。」
「確かに、その辺の国会議員よりは権力ありますな。」
「軍人は政治にてを出してはいけない。」
「文民統制、シビリアンコントロールですね?」
「まぁ、政治で解決出来ないから戦争が起こるんだけどね。」
「究極の極論だな。まぁ、正当性はあるけど。」
「理論武装って奴だな。」
「自分等の国を守る為なら、何をしても構わないとは、自分は思いません。」
「それは、そうですよね。戦争にもルールがある。」
「戦時国際法、ハーグ陸戦法規とかだな。」
「大夫話がそれましたが、そういう事です。」




