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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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資本主義経済

 厳龍が元いた世界よりも、30年近く早いバブルが、日本に訪れていた。

 街には、成金で埋め尽くされたクラブやパブが、多数出現。タイムラグはあっても、その光景は、バブルという名に相応しい現象だった。

 一本数万円はするワインやシャンパンを、平気で入れたりする事もあったし、もう金さえあれば、何でも出来るという世間の空気は出来上がっていた。確かに生活の質は上がり、所得も増えた。

 富が中流階級だけではなく、低所得者層にまで、分配されるようになった事は、日本のバブル経済がもたらしたものである。

 しかし、バブルは泡であり、いつかはじけるものである。もちろん、それは古今東西を問うものではない。はじけた先に待っているのは、長引く不況であり、停滞する経済である。

 日本に取り入れられた、世界各地の文化であっても、純和風的なものにとって変わってしまい、主役の座にいる。浮き足だった頃に取り入れられたものは、悪習として残ってしまうかもしれない。

 日本人はこれまで、これ程の経済の右肩上がりを経験した事がなかった。それは、厳龍がいた世界でも同様の事が、起こっている。それは、教育がどうのと言うレベルでは、なかった。

 望んで富を得たにも関わらず、いざその富を得てからどうしようか、という事を考えていなかった為に、行き当たりばったりのライフスタイルになってしまうのである。

 資本主義経済をとる社会において、金のある人間は、強者であり、その反対に金のない者は、弱者である。それは、力を持ってしても覆す事の出来ない、激しい格差を産み出してしまう事になる。下克上の出来ない固定化された階級を生み出すとも言える。

 事実、日本の階級は、市民平等になった明治以降、あまり変動がない。富める者は、どんどん富み、貧しい者は、どんどん貧しくなる。

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