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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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昔の事、近田の死

 経済が成長すると、国民の所得は上がる。すると生活の質も上がる。つまりは、国民生活が向上するのである。

 どこの国が、我が国に対してどう思っていても、自分の生活に関係がなければ、どうでも良い。目の前の生活が、国民にとっては全てなのである。

 軍隊においても、下士官や兵隊のレベルでは、一般国民と、大差はない。大切なのは、一人一人の意思ではなく、どこまで「私」を捨てられるのかという一点に尽きる。

 その上で、ひとつの「個」として、彼等の力を引き出すのが、士官や将官の腕の見せ所である。

 軍隊として、ひとつにまとまっていなければ、戦える物も戦えない。

 日本軍が、アメリカ軍を圧倒出来たのは、資源がない中で、どうやって戦えば勝てるかと、一丸になれた事である。

 何も、厳龍一隻が頭抜けていたからという事が勝因ではない。今更昔の事をどうこう言ってもしょうがないのであるから、そこから学ぶ事などするはずもないのであるが、歴史が上手く流れている時こそ、こういう過去の検証は重要である。

 日本は、幸いなのか不幸なのか、分からないがここまで対外戦争に破れた事はない。その事が、大きく影響するような泥沼のピンチも、日本が瓦礫の山で埋め尽くされる様な、経験をしていない。

 厳龍という異物が、もし仮にその歴史の流れを変えたのだとすれば、それは神の計算の範疇ではなかったのか。そう思いたくなる様な出来事が、続いた。

 さて、そんな中、沖田に続く死者が出た。厳龍の元No.2である近田類元大佐が亡くなった。沖田の死から8年後の事であった。奇しくも、近田元大佐の誕生日に亡くなるという、偶然が重なっていた。

 それが、果たして偶然なのかそうではないのか、知る術も無いものであった。時は湯水の如く流れて行った。

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