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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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158/251

心配事

 本日の当直は、設楽少尉、大木曹長、前橋伍長の3人であった。

 「もう少しで、退官(退艦)だな。」

 「寂しくもあり、嬉しくもあり。まぁ、いつかはこの日が来ると思ってましたよ。」

 「第二の人生がどうなるかは、未知数だがな。」

 「それなりに生きていく為の、計画を立てなくちゃいけませんしね。」

 「現役のリタイアには、まだ早そうです。」

 「新兵は、大夫飲み込みは早い様だな。」

 「詳しくは分かりませんが、聞くところによれば、相当筋が良いみたいですよ。」

 「沖田元艦長のマニュアルが、功を奏しているのかもしれませんな。」

 「後は戸村新艦長の手腕次第って所か?」

 「やる気になって波に乗れれば、彼は強いですよ。」

 「後は実戦あるのみですな。」

 「海の忍者にとっては、平時も戦時もあんまりやることは、大して変わらないけどな。」

 「そうですね。あれだけの無茶苦茶な戦いにも、生き残れましたからね。」

 「平時でも常々から緊張感もってやってましたからね。少なくとも、自分達は。」

 「予備役って何やるんだろうな?まさか、まだ戦場に残す気か。」

 「日露戦争の時や、第二次世界大戦の時には、予備役の召集もあったみたいですよ。」

 「懲罰人事や、戦力の明らかな不足に限ってですね。」

 「これから戦争が、起こらないとは、限らないからな。」

 「現役の人間に任せましょう。」

 「銃後にいるというのも悪く無いですよ。」

 「ここで、退官する奴らと残留する奴らは、バラバラになるんだよな?」

 「そうですね。皆、与えられる持ち場は変わりますから。」

 「お元気で!はい、さようならって感じですね。」

 「ここを離れて、仲の良い人間に巡り会える気が、しない。」

 「それは、自分次第なんじゃないすか?」

 「自分はまず生活の心配をしますがね。」

 「まぁ、そうだな。あと一ヶ月ある事だし。」

 「まだととるか、もうととるかでえらく違いますね。」

 「期間の長さは同じ一ヶ月何ですけどね。」

 退官する人間の心配は、尽きない。

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