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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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ユナイテッド・ネイションズ

 戦前・戦中からあった国際連盟は、紆余曲折を経て、国際連合(ユナイテッド・ネイションズ)と変わっていた。

 その際に影響力のあった、日本、英国、アメリカ、中国、ロシアの5大国が常任理事国として、承認され、絶大な影響力を行使して行く事になった訳である。

 ただ、沖田達の知る国際連合とは、名前こそ同じだが、実際の権限はなかった。そして、常任理事国でもなかった。

 その為、常任理事国になったこの世界の日本は、希望通りに主張が出来る望み通りの、国際政治が出来るようになっていた。

 日本の主張は、こうである。

 国際連合とは、話し合いの場所であり、あくまで、政策を決定するのは、それぞれの国家に属する外交機関が行うべきものである。

 国際連合が、仮に何かを決めたとしても、そこから産まれるのは、混乱でしかない。なぜならば、国際連合が権限を強くしてしまうと、それぞれの国家とのダブルスタンダードが、発生してしまうからである。

 これは悔しくも、第二次世界大戦中に、日本海軍を引っ張って来た海軍大臣であり、海軍大将の米内光政が、生前に国際連合について語ったものと同じものなのである。

 日本は、外務省がこの米内の意見を踏まえてから、常任理事国となった経緯がある。

 確かに、よく考えてみれば米内光政大将の言う通りである。世界各国の代表者同士が、会合を持てる場を提供する事は、おおいにやるべき事だし、これからも積極的にするべきである。

 しかし、国家以外の機関に、権限を持たせる事によるねじれを発生させてしまう事は、自明の理である。

 世界というものが、利害関係を基軸とした国益というものを求めて、政治を行っている現実は、どうやっても変える事は難しい。

 ならば、せめて混乱が起きないようにするのが、努力目標として、最低限国際連合が、やっておかねばならない事だろう。

 日本にとって、この国際連合を巡る一連の流れは、今後の日本の国際政治の定位置を、確保したと言っても良い出来事であった。

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