表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

150/244

新参者への期待と不安

 本日の当直は、草原軍曹、山川二等兵、雨宮二等兵に加えて、先任海曹長改め新艦長の戸村大佐の、4人だった。

 「急に階級が上がっちゃうんだもんな。」

 「俺なんて艦長だぜ。笑っちまうしかないよな。」

 「致し方ない部分はありますよね。老いには勝てない。」

 「年齢で区切るってのは、苦肉の策だったんでしょうね。」

 「沖田艦長はよくやってくれたと思う。俺が言うのも何だけど。」

 「簡単な話が、下がボトムアップして、出た上は退役って事っすね。」

 「分かりやすくて良いじゃないですか?一等兵や二等兵のままじゃ、ヤル気無くなりますからね。下の人間はよく我慢しました。」

 「確かに悲惨なめに会いましたからね。特進は妥当かと。」

 「荷が重いよ。誰か代わってくんねぇかな。」

 「そんな事じゃ先が思いやられますね。まぁ、しっかりやって下さいよ。」

 「二等兵のままじゃ終われないとは思ってましたが、まさかの少尉昇進ですよ。夢物語じゃないですよね?」

 「自分の頬つねってみろ?痛いだろ?それだけの努力が報われたんだよ。」

 「人員を入れ替えるなら、今しかないってタイミングで、動いたと思うよ。」

 「ヨボヨボのじいさんに海中生活はきついよ。」

 「新しく入って来る人間って、どんな人達なんですかね?」

 「日本海軍に徴兵されたレッドペーパーソルジャーではなく、志願兵だろうな。」

 「いや、もしかしたら、大本営は経験の浅い新兵ばかり寄越すかもな。」

 「可能性は、充二分に有り得るな。そっちの方が教えやすいし。」

 「なまじ知識があると、成長を邪魔しちゃうからな。」

 「入って来るのは、若い下士官、や兵隊ばかりでしょうし。」

 「そっちの方が、受け入れる方は楽だろうな。」

 「上だけすっぽり変わるよりは、よっぽどマシかと。」

 「まぁ、そうはいっても、自分達のやるべき事は変わりませんからね。」

 「そうですね。一日も早く新兵を育てて戦力にしないと。」

 「自分達がやってたくらいは、やって欲しいな。」

 「そこまでのレベルを最初から求めるのは酷だと思うが。」

 「どっかの日本海軍の潜水艦で勤務してた連中をかき集めたとか?」

 「まぁ、んな事よりも厳龍は、生半可な気持ちじゃ動かせないって事を教えてやろうぜ。」

 「これから忙しくなりそうだな。」

 どんな兵器を持とうとも、それを扱う人間がしっかりしていなければ、ベストパフォーマンスを繰り出す事は出来ない。機械も人間と同じなのである。 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ