表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

147/252

組織を変えたファクター

 必要な戦力を、国防に支障のない範囲で準備する事が、大本営参謀本部には求められていたが、きっちりと仕事を果たすあたりは流石であった。

 アメリカとの二度による戦いで、辛くも勝利した日本海軍というよりは、日本軍全体が、まるで別組織になったと言っても過言ではなかった。

 この組織を変えたのは、沖田であり近田大佐であった。そう、何らかのファクターがなければ、そうそう歴史の流れは変わらない。

 沖田や、近田大佐の政治力はさほどのものではない。彼等が蓄えていたものと言えば、戦後教育によって培われた反日思想だろう。当然、彼等はそんなものがまやかしである、という事には気付いていたが、特別に抜きん出た力があった訳ではない。

 彼等の存在が、ぶつかり合う中で、生み出された時空のゆがみなるものが、彼等の発する言葉から生まれていたと、沖田や、近田大佐は自覚していた。

 そんな小さな事からでも、組織というモノは変わるというのは、勉強になる。

 ともあれ、日本海軍は優秀な組織へと変革する事に成功したわけである。今後、例えどんな国が日本の安全保障を脅かそうとも、柔軟な対応ができる今の日本海軍ならば、心配はなさそうである。

 そんな事より、沖田や近田大佐が心配していたのは、厳龍の後継者探しであった。厳龍を任せられる純粋無垢な海軍軍人を、複数人探していたため、汗を流して探した。

 こちらの世界の1958年4月現在で、沖田は66才、近田大佐は58才になっていた。自衛隊法の定める定年退職年齢を大きく、越えていた。

 ワングラスで決めない。それだけ後任人事に、慎重になる理由があった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ