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深海の精鋭たち(サブマリナーズ)  作者: 佐久間五十六
昭和の大日本帝国海軍の潜水艦

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136/251

難題

 本日の当直は、磯村中尉、前橋伍長、真野上等兵の3人だった。

 「何だか新入りが、来たらしいな?」

 「今月だけで、もう3回目ですよ。新兵訓練。」

 「まぁ、厳龍に配属になることはないでしょう。」

 「いや、それは分からんぞ。大本営は、厳龍乗員の大幅入れ替えを、考えているのかもしれん。」

 「とは言え、覚える事沢山ありすぎて、辞めちゃうんじゃないですか?」

 「なぁに、郷に入っては郷に従えって言うじゃないですか。」

 「艦長が、人員の入れ替えを本気で考えておられるのだろうか?」

 「そうですね。艦長ならその辺のプランも抜かりはないんじゃないですか?」

 「そうですよ。艦長ならパーフェクトに仕上げてくれますよ。」

 「厳龍の艦長として、いくつもの修羅場を乗り越えて来たしな。」

 「そうですよね。知識と経験も申し分ない。」

 「深海で堂々と戦うには、根性論や精神論だけじゃダメですよね。」

 「どんな人間が、来てもしっかり教育しなくちゃな。」

 「そうですね。来る者には日本海軍伝統の…。」

 「駄目ですよ。そんな古風なやり方じゃ。」

 「それもそうだな。まぁ、大本営と海軍大臣が上手くやるだろう。」

 「問題は、それによる戦力の低下だろう。」

 「一時的なものにしないと、ヤバイかもっす。」

 「戦力の一時的なダウンは、艦長も大本営も覚悟しているだろう。」

 「とは言え、日本海軍にとっては死活問題だぞ。」

 「せめて、もう少し空母艦載機の練度を上げる事が出来ればな。」

 「まぁ、そうですね。誰が厳龍を使っても同じレベルに持って来るのが、理想的だな。」

 「ノウハウは自分で試行錯誤しながら、身に付けるもの、ですからね。」

 「新人には厳しいかもしれないが、手探りで、やって欲しい。」

 「僕らの心配が、取り越し苦労であれば良いのですが。」

 「最初から完璧に出来る人なんていませんし。」

 「厳龍にとっては人員の入れ換えは最難関の課題かもな。」

 これだけ練度の高い、潜水艦乗り組み員を育て上げるのは、かなりハードルの高い難題であった。 

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