体育館は宇宙
僕らにとって体育館は宇宙。
ずっと見ていれば目を悪くしてしまう光に照らされた
体育館で、死ぬまでの時間を過ごしたりしている。
死ぬこと、生きること、生まれて産むこと、
それだけ、それだけ、それだけ考えている。
星の光に照らされて僕らは人を失う。
見据える地平線で、失った人々が遊んでいるのが見えますね。
素肌を冷たい床にさらして、
機械人形に入れ替わっても気づかれない僕ら。
ただ獣として目を閉じれば、
夢が再生されるんです。
死ぬことが何よりもうつくしいね、
生まれる前が何よりもかわいいね、
生まれる人、入学してくる人を笑顔で祝って、
死ぬ人、卒業する人を涙で送り出す。
愛されないと悲しむ君を、
生きていなければあいせるのにね。
美しさは清潔さだけでできていない。
菌がいないことそれすなわち美しいことではない。
宇宙の美しさが、ゴミやほこりやガスでできていること、知ってるよ、
大丈夫、僕は知ってるよ。
白が青く光る、ブラックライト、
体育館に座り込む、僕らは宇宙、
手が足が光っている、
服についた小さな一つ一つから、
僕らは星になり宇宙になる。
真っ暗な体育館はすごくきれいでした。






