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碧き舞い花Ⅱ  作者: ユフォン・ホイコントロ  訳:御島 いる
第三章 碧花爛漫
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筆師の中書き 動向への所感

 ははっ、ユフォン・ホイコントロだ。

 長らく間が空いたが、ここで中書きを記そうと思う。一区切りだ。



 セラを探すことに躍起になっていてなかなか執筆に手を付けられなかったが、ようやく彼女が帰ってきた。だから僕はここまでの物語を、躍起になって書いたのさ。自分が体験したこと、セラが体験したこと、イソラやテム、エァンダが体験したこと。他にもたくさんの人に取材をしてね。そして今に至っている。幽体化のマカはこういうときにも役立つのさ、ははっ。



 さて、物語がこれからどう動いていくのか、皆さん気になるところだろう。

 僕も気になる。

 彼女が想造の力を手に戻って来たことに、諸手を上げて歓喜することも憚れる事態が起きていた。ひと段落を許さない深刻な出来事が。

 言わずもがな、ヴェィルだ。

『白昼に訪れし闇夜』ヴェィル・レイ=インフィ・ガゾン。彼がどういうわけか肉体を持って、僕たちの前に姿を現した。

 しかしその肉体が仮初であることは間違いない。セラの耳には彼の肉体と故郷を閉じ込めた水晶が今も輝いている。

 そして彼の目撃の少し前から、大人しかった『夜霧』の動きが活発になりはじめていた。ウェル・ザデレァでの『無窮を生み出す装置』探索に多くの人員が向けられているという情報が連盟に入ってきている。本物の肉体を取り戻そうと目論んでいるのは明らかだ。



 セラの帰還とヴェィル目撃の時合の合致。意味があることのように、僕は思えてきた。

 何者かの手によって異空が大きなうねり、この親子の運命を演出しているように。



 さあ、そんな僕の感想はさておき、物語の再開だ。



                          『舞い花と共に歩みし筆師 ユフォン・ホイコントロ』

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