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碧き舞い花Ⅱ  作者: ユフォン・ホイコントロ  訳:御島 いる
第零章 舞い戻る碧き花
1/387

1:Zero Point

碧き舞い花Ⅱ、はじめます!

 ~〇~〇~〇~

 光りに満ちた大地と空。

 煌々と輝くその場所に、ただ一つの息。

 荒く、粗く、悲しみと怒りそして優しさが混在したそれは、白髪(はくはつ)を汗と血と土で汚した男の口から漏れていた。

 男の瞳から黒が引き、真っ青になった。

 その青が俯くと、男は零す。

「必ず、取り戻してみせる……! みんな、待っていてくれ」

 虚空にその声が消え入る。

 すると、男は怪我だらけの身体には似合わない力強い唸り声をあげる。まるで身体中に縄が巻かれていて、それから解き放たれんばかりに全身に力を込めて。

 消えたばかりの黒が瞳に揺蕩い、身体からは黒きヴェールが狂い出でる。

 光に満ちていた世界が薄暗く覆われたかと思うと、男は黒と共にその場から姿を消した。

 その光景を離れたいたところで悲し気に見つめる女がいた。

「ヴェィル兄さん……」

 彼女、フェルの白髪(はくはつ)が暗い世界の微風に揺れる。


 原初の一族である想造(そうぞう)の民と、彼らと袂を分けた神々の戦いは、想造の民に白髪の双子だけを残す結果となった。

 神々は辛くも勝利を納めたが、彼らが望んだものを手に入れることはできなかった。

 それでいて太古の地に愛された男の怒りを買ってしまい、ヴェィルが封じられるその時まで続いた神狩りにより、数多の神とその世界が葬られる羽目になってしまった。

 ~〇~〇~〇~

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