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僕はリア充になりたい。  作者: ヌル
2/6

第1話 孤独の4月。


 魂が抜けたような表情で授業を受けるりょすけ。


 だが、まだ彼は諦めていなかった。


 休み時間。昼休み。ここで僕は女の子と友達になり、いっぱいお喋りするんだ!


 そして休み時間……


 りょすけの前を通り過ぎる女の子。だがその女の子は別の女の子の席へと向かっていく。


 そして男。授業中ディスカッション中にもかかわらず誰1人として僕に話しかけるどころか、目すら合わせてこなかった。


 そんな男達は皆、それぞれ親しい男達と楽しくお喋りをする。


『あれ? なんでみんな僕に話しかけてくれないの? あっ、そっか! みんな僕に話しかけるのが恥ずかしいだけなんだ! あはは!』


 前向きに捉えるりょすけ。そんな彼の瞳には一筋の涙が頰を伝い、流れていた。



 昼休み……りょすけは1人で寂しくお昼ご飯のお弁当を食べていた。


 いや、厳密には1人ではない。他にもいた。同じ班に、ぼっちらしき男が。


 りょすけと同じようにもそもそとご飯を口の中にかきこんでいる。そんな彼の瞳はまるで腐った魚の目をしていた。


 他にも◯りーむパンマンのような顔の男が(こちらは1人でいることに慣れているようだ)パクパクと唐揚げを食べていた。


『あれ? 女の子は? 女の子が僕の席に来てくれないんですけど……』


 ちなみにこの時点でりょすけが女の子に話しかけた回数も話しかけられた回数もゼロだ。


 そして時間は流れ、8時間授業が終わり、担任が号令をかけて解散する。


 男も女の子もみな新しく出来た友達と楽しくお喋りしながら帰っていく。


 あれ……? 誰も僕と一緒に帰ってくれない……


 りょすけはそんなはずないと辺りを見回す。だが、りょすけに声をかけてくれるような男も女の子もいなかった。


 かけてくれるのはーー、


「りょすけ君。ちょっと残ってもらえるかな」


 笑顔でそう言う担任。ちなみに男だ。


 りょすけは内心落胆しつつも、担任の元へと向かった。


 女の先生だったらよかったなと本気で思いながら。


 帰り道、りょすけは電車でいちゃつくカップルを見つけた。


 ペラペラと喋る男、そして男の話を聞いて笑う女の子。


 途端、りょすけの右手の拳に力が入る。


『なんで……なんで世界はこんなにも理不尽なんだ! こんなの僕が望んでた世界じゃない! そうだ! これはきっと夢だ! そうに違いない!』


「あははっ! でさー◯◯がめっちゃ面白くてさー」

「あーうちもそう思う! 面白いよねー」


『……リア充なんてこの世から消えてしまえばいい……男と女の子はみな等しくあるべきだ! 不細工? 出っ歯? ふざけんじゃねえぇ!』


「……帰ろ」


 りょすけは静かに電車を降りた。


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