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手紙屋  作者: いと
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透明な「彼女」

突然ですが、暇だったのでお手紙を書いてみました。手紙のはじめ方がこんなものでいいのか不安になりましたが、正しい書き方などしらないのでこのまま初めようと思います。

まず一つ目、私が話したいのはこの手紙を書いている紙は私の国語の先生が一度配っておきながら、新しく裏表で、作り直したという理不尽な目にあってしまった可哀想な紙だということです。とても可哀想なので私が手紙を書くための紙として使うことにしました。この紙に喜んで欲しいので読まずに捨てるのはやめていただきたい。あ、読まなかったらこのお願いは意味をなしませんね。…まぁ、読んでもらえることを祈っています。とりあえず言いたいこと一つ目は終わりました。なんか文章が斜めになっているのは気にしないでいただきたい。

言いたいこと二つ目は私の小さい頃好きだったテーマパークのレストランのパンケーキを待っている時に手元にあったお手ふきのことです。白い光沢のある。そう、まるでパールの表面のようにつやつやした色をしたビニールに青い不思議な模様が描かれていたような気がします。模様の記憶は曖昧なのですが、1つだけ鮮明に覚えています。それはお手ふきをギュッと握るとビニールの片側がポンとなんとも清々しい音をたててあくのです。今となってはどうでもいいことですが小さい頃の私にとってはなんと甘美な音ですあったことか。とにかく私はこの手紙を通してあのお手ふきのすばらしさについて伝えたかったのです。そしていま私は少し嬉しさを感じています。文章が斜めじゃなくなったからです。

そして、話したいこと三つ目。それは「彼」についてのことです。「彼」と言っては見るものの私は「彼」が男性なのかどうかはわかりません。なぜなら私は「彼」の文字と俺という一人称。そして話口調しか見たことがないからです。「彼」と出会ったのは二ヶ月ほどまえ。放課後に忘れ物を取りに戻ったら。机の上に一枚の紙が置かれていたのです。不審に思ったのですが私はその紙を開いてみました。するとそこには、ずらりと長文が書かれていました。しかし、書いてある内容はただひとつ。「眠い」ということでした。

いかに自分が眠たいかを紙一枚に長々とかけるものなのかと驚きました。そして、最後にはしっかりと眠ってしまいつからつきたような文字が残されていました。

「俺はこの手紙で君に伝えたいことがある。それは君」

文章はここで終わっていました。しかし明らかに最後眠たいということではなく私に対してのメッセージなのです。誰かがいたずらでおいただけなのかもしれません。しかし、私はどうしてとこの続きを知りたいのです。なにか心当たりがあったらぜひ私に知らせていただきたい。

そして言いたいこと四つ目。誰かわからないあなたに私を探して欲しいのです。

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