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神眼と魔剣  作者: ジェニー
プロローグ
3/8

プロローグ3

side少年


右眼が痛い。辛い。

力を使うといつもこうなる。

だけど隊長に心配かけたく無いから弱音は吐かない。

今高速エレベーターに乗ってる。


最高三十人乗りだから広い。

このエレベーターはミサイル貯蔵庫に止まれるが、そのためには司令部の承認が必要だ。


テロリストから承認がある筈も無い。


ミサイル貯蔵庫の上の階に着いた。


少し無茶だがエレベーターを切って落とさなければならない。

隊長が天井を開けて上に登りヤスリで鉄線を切るとエレベーターは重力落下を始める。

タワーオブテラーみたいだな。乗った事無いけど。


しばらく落下し、ジャンプ。

点検用のハシゴに掴まり通気口から貯蔵庫に侵入するが、


「どうなってんだ⁉」


あり得ない。何故だ?

隊長も何故だって顔してるし…


「なんでこんなに敵がいるんだよ⁉」


オレ達の計画では貯蔵庫の守りを小火騒ぎで分断して貯蔵庫に突入、制圧してミサイルを爆破し基地ごとテロリストを葬るはずだった。

敵の人数は多くて二十人ぐらいを想定していた。


「五十人はいるぞ。」


敵の戦闘員は全部で六十人のはずだった。

これは作戦前に調べたので確実だ。

十五人で一部隊。

四部隊いて小火騒ぎで分断した戦力は第二と第三部隊のはず。

エレベーターの見張りが十人。

残りは二十人以下でないとおかしい。

しかも、エレベーターの見張りは各フロアごとにいるはずだ。

一フロアに十人いたら、どうやっても数が合わない。


「まさか…?」


いや…はじめからおかしかったんだ。

たった六十人でこの基地が落ちるわけが無い。

この事件は恐らくテロリストと共謀したクーデターなんだ。


「クソッ!そーゆー事かよ!」


「我々が捕虜になったと思っていたのはクーデターを起こした者たちなんだな。」


「どうする、リーダー?いや…父さん?」


「諜報員になった時点で家族など捨てた。」


「そーか。で、行く?死ぬぜ?」


「元から死ぬ予定だ。」


「ミサイルを爆破するには、そこまで行かなきゃ無理だぞ。」


「途中で撃たれるかもな…」


でも…

「行くしかないよな~。行くか?」


「隊長にむかってなんだ?その口の利き方は?」


「わかりましたよ、隊長。」


息子にむかってなんだ?その口の利き方は?

と言いたい所だが、そんな暇は無い。

乗り捨てたエレベーターの異常に気付いたらしい。ドアの前に集まってる。


オレは体内の謎の力を手のひらに集め、圧縮する。

そして元仲間を含む敵に向けて放出する。

放たれた見えない、でも確かに存在するエネルギーは物理的な力で数人を吹き飛ばす。


「なんだ?どうなっている⁉」


テロリスト達は何が起こったのかわからず、一瞬パニックになるが、

「あいつだ!諜報部の化け物だ!生きてやがったのか?」

「気をつけろ!妙な力を使うぞ!」


さすが元仲間。ある程度オレの事を知っている。

でも化け物て…傷付くぞ、とか思いながらミサイルに、核ミサイルに向かう。

シェルターの役割を持つこの基地は、いくら内部からでも並の爆発では崩壊しない。


「やはり核が狙いか?死守しろ!爆破する気だぞ」

狙いに気付いた奴らがミサイルを守るために銃を撃ってくる。

こちらも弾を避けつつハンドガンを撃ち応戦する。

あと二十メートル。十五、十、

「ぐあっ!」


「隊長⁉」


もう少しの所で隊長の、オレの父さんの胸に銃弾が穴を開けた。

血を流しながら歩いて来る。


「大丈夫かよ⁉」


「隊長に向かっ…ゲホッ」


血を吐き苦しそうな父さん。…………


「爆破の準備頼めますかね?隊長。」


隊長は無言で頷いた。


オレは


「仇うちだ!」


体内の力を身体にまとわせる。

鎧みたいにも使えるのだ。

眼帯を外し金色の眼を敵に向ける。

まずは、父さんを撃ったやつ。

離れた距離を一瞬でゼロにする。

全力で使うと身体がもたないほどの筋力が鎧でプロテクトしたために使用可能になっている。

今のオレには目に見える範囲の距離など無いに等しい。

目の前の父さんを撃ったやつを殺す。

ナイフで喉を掻っ切る。

隣のやつも殺す。

目に着いたやつを殺す。

殺す。

殺しまくる。

何かが飛んで来て身体に当たるが気にしない。

殺すコロス殺す殺すコロス殺すコロス…






「父さん。仇うったぞ。」


「たいちょうだ」


「父さん。」


「な、んてざまだ…だけどよくやった」


「一度くらい名前呼んでくれよ」


「…すまな…かったな…レンg


閃光。

圧倒的な熱量がオレ達のを呑み込んだ。


オレの名前は連血(レンヂ)

某国の諜報部に所属。

十五才。

クーデター鎮圧と共に死亡。


やっとプロローグ終わりました。


次で異世界行きます。

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