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いつかお嬢様になりたい系ダンジョン配信者が本物のお嬢様になるまで【コミカライズ2巻 2026/04/28発売!】  作者: 鬼影スパナ


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『赤の洞窟』リザルト


 個人ホームに戻ってくる。

 本来はマルチダンジョンをクリアした後はその場でドロップ品を踏まえた報酬の再調整などもあったりするのだが、今回はカロナしか生き残っておらず残る意味がなかった。

 無駄に暑かったし。


 豪奢なお嬢様らしい椅子に座り、机にセットした配信カメラに向き合うカロナ。


「……さてさて。それでは気になるリザルトを開いていきますわよ! 報酬はいったいどれくらい入ったかしら! 5万円とかもらえてたら万々歳なのですけれど……」


 カロナは片眼を閉じたままそっとリザルト画面を開いた。

 報酬金額のページが開き、恐る恐るちらっと薄目で確認する。


 ……そこには、10万円、と書かれていた。


「えっ」


 思わず二度見するカロナ。

 そこには、やはり10万円、と書かれていた。


「ええっ」


 そこには、ちゃんと10万円と書かれていた。何度見ても10万円である。

 正確にはちょろっと端数があったが、概ね10万円であった。


「えええーーー!? た、高っ! 報酬10万円ですの!? 高くありませんこと!?」


”おー、一発で目標金額達成? やったじゃんお嬢!”

”一応細かいダメージ食らってた分引くと利益は8万か9万かな?”


「ちょ、ちょっと待ってくださいまし? 私、ギミック攻略済みのダンジョンをお散歩して打ちっ放しゴルフしただけですわよ!? それなのに10万円も頂いて宜しいの!?」


”打ちっ放しゴルフしただけは草”

”ボスの取り巻き倒しつつドラゴン撃墜してラストアタックもとっただろ”

”しかも他全滅してたから最後の生き残り判定やで。貢献度デカくて当たり前やん”


「そういうもんなんですの!? ああでも、言われてみれば私がいなければクリア出来ずただ全滅してたわけですわね。なるほどなるほど」


 自分の活躍にようやく納得がいったのか、うんうんと頷くカロナ。


「と、とりあえず、半分は今後のために貯蓄(プール)に回して……ま、マルチダンジョン……美味しいですわねッ!? なんで私、いままでソロしかやってなかったのかしら!」


 そしてカロナは味を占めた。コミュ障を吹き飛ばす現金の力である。


”上手くお嬢にハマったのもあるけど、基本マルチの方が報酬いいのは確かだね”

”苦手な分野を分担できたりもするし、パーティー攻略はアリだよな”

”マルチでもソロみたくパーティー単位で個別に攻略できるダンジョンもあるし、今後誰かとパーティーを組むのもアリかな?”


「……私、気が付きましたわ!!」


 と、カロナは視聴者に向かってビシッという。


「今回のように、攻略途中のダンジョンを追っかけて行けば、漁夫の利で美味しく賞金をいただけてしまうのだと!!」


”お嬢ー、それは違うぞー?”

”おいまて、やめとけ”

”ハイエナに目覚めてしまったか……?”


「というわけでこの勢いのままもう1アタックですわよ! さーぁさぁさぁ私に相応しいおダンジョン様はどちらかしらーーーー!?」



 と、その後また似たような条件――クリア先着1名終了、貢献度山分け、対人攻撃不可のダンジョンを探して突入するカロナ。

 そこは先ほどまで居た場所と打って変わって、極寒の地。


「寒ッ!? ああ、す、スリップダメージはいっていきますわ!? DEFがちょっと不足してたかしら……で、ですが、運動していればあったまってきますわねっ! さぁいきますわよ――」


 ――足を踏み出した直後、『ダンジョンがクリアされました。貢献度0のためこのまま帰還します』とアナウンスが入った。


「え、私いまきたとこ……」


”そらそうよwww”

”知ってたwww”

”だからやめとけって言ったのにwww”


「もっと強く止めてくださいまし皆さまぁーーー!! うわぁーーーん! スリップダメージ分、丸損ですわーーー!?」


 かくして、カロナの二度目のマルチダンジョン挑戦では誰とも会わなかったうえに丸損こいたのであった。

 まぁ軽微な被害だけだったのが不幸中の幸いといえよう。




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