タイトル未定2026/01/04 18:56
チョコを買い終え、マスターとちはるが向かった先は、コーヒーショップだった。
マスターはコーヒーを飲み、ちはるはビールを飲んだ。
「コーヒーショップに、ビールもあるんですね」
黒板メニューを見ながら、マスターは言った。
「そうよ。知らなかったの?」
「はい」
「だって、マスターお酒は飲まないって言うから、こう言う店しかないでしょ。アタシは飲みたいもん」
マスターは黙ったままコーヒーを飲みながら、ちはるの言葉を聞いていた。
「barの仕事をしているのに、お酒飲めないの?」
「そんなことは、ありません。今日は疲れて、飲む気がしないだけです」
「疲れたって、昼間何をしているの?」
「友光さん、それを飲んだら帰りましょう」
「何を言っているの。夜は、これからよ!あっ、お兄さ〜んビールお願〜い」
マスターは、短くため息をついた。
ビールは、すぐ運ばれてきた。
ビールを運んできた若いホールスタッフの男性に、ちはるは「ありがと~」と、笑顔を振りまいた。
ビールを飲みながら、ちはるは思い出したように言った。
「そうそう、今月の終わり、赤井は出張でしばらくいなくなるの」
「赤井さんが、出張?」
「そうなの。いじりキャラがいなくなるから、残念だわ」
言いながら、ちはるはビールを飲み干した。
「いじりキャラって……」
ちはるの言葉に、マスターは苦笑をした。
「あっ、お姉さ〜んビール追加ぁ」
若い小柄な女性のホールスタッフが、ビールを運んできた。
「お待たせしました」
「ありがとう。あらぁ、可愛いお方。ねぇ、私の彼なの。素敵でしょ」
ちはるの言葉に、女性は思わず、マスターを見つめた。
「かっこいい!素敵な彼氏で、良いなぁ」
ノリがある女性に、ちはるはすっかり上機嫌になった。
「でしょ!もぉ、彼ったら恥ずかしがり屋なんだから」
マスターは、小さくため息をついた。




