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作者が知らないことは書けない

『作者が知らないことは書けない』と言われます。これはその通り、と私は思います。じゃあ実際に経験したことしか書けないのか、と言われたらそれに対してはノーを返します。

 知らないことは書けない、なぜなら知らないからです。でも経験したことがないことは書けます。なぜなら知ることはできるからです。当たり前ですね。


 小説上で自分の知らない言葉を表現に利用することはできません。より多くの言葉を使いたければ、積極的に勉強するしかありません。書店に行けば、様々な辞典が売っています。余裕があればそのうち一つを買ってみるのも良いでしょう。また、ネットでもいくらでも調べられます。ネットの悪いところは、自分が『知らない』と分かっている事しか調べられないのですが。

 知っている単語から知らない単語を知る便利な方法があります。類義語検索です。辞典サイトで意味を調べると、同時に類義語も出てきます。これを利用してあげると文章の単調化を避けられるのではないでしょうか。


 月で暮らすSFを書こうと思ったとします。実際に暮らしたことはないけど頑張れば書ける気がしませんか? なぜなら、月では重力が弱くなっていて、月には空気がないことを私達は知っているからです。この重力問題と空気の問題さえ解決してあげれば暮らす環境は作れます。そこでどんな物語が起きるかは各人に委ねられます。各々のSFが出来上がります。どの作品でもきっとこれらの問題には触れられるはずです、わざわざ月を舞台にするくらいですから。


 これは『書きたいことを具体的に』に通ずる部分がありますが、書きたいモノの具体性がなければ書けないという訳です。

 高校の学園モノが書きたい、歴史上の人物との交流を書きたい、異世界ファンタジーが書きたい、書きたいものはたくさんあります。書きたいのであればそれについて勉強しましょう。だから書きたかったら読め、とも言われるんですね。

 異世界の知識ってなんだよってなっても、読めばある程度知識は得られます。では読んでも得られない知識はどうするのでしょうか? 調べても出てこないような、オリジナルのモノですね。

 そういうときは頑張ってシミュレーションをしましょう。いくら荒唐無稽な設定であってもいいんですけど納得感は欲しいですよね。他の人と似ている設定でも細部が違うかもしれない。そういう時はシミュレーションです。

 シミュレーションと言うと大層なものに聞こえますが、単に想像してみろ、というだけです。想像できるのであればもうあなたは知っているからです。ここでうまく想像できないのであればもう少し設定を練ってあげたほうがいいです。どこがどう独創的なのか発見できれば類似品を調べられて参考にできるかもしれません。

 想像することによって、最初にあった設定以外の設定が出てきたとしても、それはシミュレーションの結果出てきたことなので、ただの実験結果です。それも知識になります。つまり新しく知ったので使えますね。無茶苦茶ですが、間違ったことは言ってないと思います。


 という事で知らないことは書けないという事についてでした。積極的に調べて勉強をしましょう。


 結論

 ・経験はなくても知識として得ていれば書ける

 ・類義語検索や、辞典で語彙を増やす

 ・困ったら想像で書く。想像できれば十分知っていると言える(と思う)

 ・想像できなかったら調べる


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