設定集2.異世界について(1)
本当にただの設定の落書きですので、興味のない方はブラウザバックを推奨いたします(でも見てほしいな)。
ストーリー自体にはあまり関与しませんが、本作執筆する際に考えたことをまとめ、ここに記載します。(めんどくささが勝り)ざっくりと書いていますのでわかりづらい部分、矛盾した部分が生じているかもしれません。
【異世界に関して】
メルストの転生した世界は惑星型だが、現実世界の地球より表面積は2倍近くあり、約12億 km^2程度である。その大半(64%)が未開拓地である。
構成元素や物理法則等の根本的な部分は(不思議なことに)前世とあまり変わらないが、それとは別の因子が絶妙に共存し、また物質的に共鳴しては全く別の法則性ないし物質を生み出している。その因子が魔法の根源でもある魔素ともいえるが、これの実態はメルストの中では明らかとなっていない(魔法術式学会でも厳密に言えば未解明とされているが仮説は立てられている)。遺伝子の構成はまだ未明。
衛星は2つあり、ひとつは月に酷似した「天陰」あるいは「ルネン」と言う名の星(国によって呼び方が違う)。天光を導く天女こと「ルナの瞳」という意味を持つ。
もうひとつは「ゾロア」という木星型惑星だがトンデモ天体と称されるほど型破りな存在であり、その例として
・観測者の記録の限り、その大きさは変動する
・引力や磁場も変動し、海の満ち引きや地形、生態系に大きく影響を与えている
・公転軌道も一定しない
・自転が逆向きになる
・自ら衛星を生み出したり呑みこんだりする
・姿そのものを見かけ上消すこともある
以上のことから「幻影の星」という別称がある。ゾロアという名前も巨神の影という意である。ストーリーに関係しているのかはさておき。
(作者の混乱を防ぐために都合よく)現実世界の太陽暦に則って一年12ヶ月周期だが、月に約40日周期であり一年500日程度だと天文的に採用されている。暦法等どうなってるのという話だが、正直そこまで考えていないので悪しからず。
現在の暦
・ニクラス歴9349年(女神ニクラスがこの世界を創造してから経過した時間)
・天麟歴5092年("天の崩落"が起きてから経過した時間)。
・アークィアス暦2432年(ニクラスの子アークィアスが生まれてから経過した時間。尚、この頃を過ぎてから勇者と魔王の概念が生まれだした)
・冒頭~第一部終了まで約一年経過している。そのため現在はアークィアス暦2433年
大陸:クステンティア大陸(アコードやオルク含む)、エドリア大陸(妖精界含む)、コペルク大陸、シャンリャオ大陸(ケイオネスの手含む)、ヴィスペル大陸他
海洋:ブルース洋、ジョーンス海域、モリソン海他
空:ボルハルト空、ウォーレン空域、マクマリ雲海他
国の数:大小問わず現時点で認知されている国は128国
その他の場所
・前世の世界:メルストが生前生きていた世界。水と緑と人が豊かな星が存在し、技術も高く異世界のそれよりもはるかに優れている。その一方で、安定性の高い元素の種類が異世界よりはるかに少なく、構成成分も多少異なる
・白園の世界:いわば天国。天界よりもさらに高みの場所にあるというが、神話上の話として収まっている
・黒獄の世界:いわば地獄。異世界の遥か海の底に存在しているというが、宗教上の話としか認知されていない。
・ウラノスの花園:裏の世界とされている場所であり、時空の狭間あるいは宇宙の彼方にあるとされる一方、悪魔の巣窟という説もある。この世界の錬金術の神でもあるアマナがこの花園に実る哲の果実を黒い砂漠の大陸に棲む万国の始祖イクスに渡したことで錬金術を授かったともされているが、他の説もいくつかある。
言語
・六大賢者の制定により、発音・文字共に2000年以上前に世界共通言語へと統一。しかしそれをアレンジして数種類の言語へ分岐し、結果として複合化したのも否めない。
・どこかで述べたかも忘れたが、メルストがこの世界の言語を既に理解し、ある程度の文化・常識に対し寛容的なのはこの世界で生きた者の遺体を自身の肉体にしているためでもある。彼の前世の思考回路や知性のみであれば、たとえ記憶を継いだまま赤ん坊に生まれ変わったとしても適応するのは困難で学習的障害を患っていた可能性が高い。
【アコード王国の階級制度の簡単な紹介】
○国王
・元勇者:ラザード・オル・クレイシス
国を統治する王位継承者のみが与えられている地位。形式的には王位継承の儀を経て、戴冠式を執り行う。これまでは王位を有する眷属が継いでいたが、魔族の脅威の背景から実力を有する者、民を従えさせる者が王位に立つ傾向もあり、元農民だったラザードがその一例である。
公に発表されると同時に、晴れて王位に即位する者であり、現在は9大国(アコード王国、オルク帝國、ネイティス公国、グランドール国、ドラゴニア国、エピオン王国、センティシア・パラグリス皇国、ベルツ皇国、ギリア国)の王位継承者が世界財閥機構の主軸を担っている(らしいよ)。
○公爵
・勇者兼第13代王子:リゼル・オル・クレイシス
・聖騎士団団長兼元帥:ウォルター・ベックマン
・法王(アコーディア教会教皇):シーザー・フラシス・ベルトルト
・軍王(大英雄)兼元帥:ロダン・ハイルディン
・大賢者兼王女:エリシア・オル・クレイシス
国防の統括を担う国儀最高権力の元帥、または王族に与えられている爵位。国家権力の中枢と言っても過言ではない程の権力を有する。ただ役職上、十字団所属者は責任が重く、権力によって国を動かすデメリットの方が強い、とはいえいざというとき騎士団や上層とのコンタクトはストレートであり、柔軟かつ半ば強引な行動が可能である。
○侯爵
王都統治者4名兼王国軍大将(四星天王軍の各騎士長)
・不死鳥騎士長:"紅鷹"フレッド・P・ウィンガル
・天翔竜騎士長:"蒼竜"ラディア・アルタイナ
・獅子王騎士長:"白獅子"レオーナ・S・ベレヌス
・大海帝騎士長:"黒鯨"ジョン・ブラック
国王の権力的側近であり、王国の2,4,6,8区に位置する機能都市に領地を持つ有力な貴族にのみ与えられている爵位。中央都市の主要部を統治し、多大なる権力と財力を有する他、王国の主戦力を統治する貴族。貴族の中では事実上最高位に当たる爵位とされ、王都壁内を治める四星天王軍最高戦力の精鋭たる騎士団長がこの爵位に当たる。
伯爵
各区域の地方騎士団団長(9人)が統治
第一区:煉獄のジル(ジル・ポーラー)
第二区:等活のフェラム
第三区:黒縄のセゼル
第四区:鉄象のエレファン
第五区:壊音のキリング
第六区:紅蓮のマッカ
第七区:炎熱のイージア
第八区:奈落のアヴィス
第九区:無間のヘルマン
形として王族の側近であり、地方に領地を持つ有力な貴族にのみ与えられている爵位。地方都市の主要部を統治し、国境での貿易や他国からの防衛に遵守する貴族。貴族の中では第二位に位置する爵位とされる。
子爵
・副騎士団長:ウィンブランド・マッキンゼー他
侯爵・伯爵の補佐・副官を務める貴族に与えらている爵位。ウィンブランドは例外的だが、基本的には地方行政の官僚を担う仕事が主。貴族の中では領主の息子や分家の当主などもこの地位に当たる。
男爵
各地方統治者(貴族)が該当。各区域に数人いる。
主に小さな都市を治める地方貴族に与えられている爵位。財力は街々で異なり、地方の有力者や戦績を収めた騎士が貴族に成り上がる事もある。
騎士伯
貴族ではない騎士団員に与えられる爵位。
貴族生まれの場合、新米騎士にして男爵などの爵位を持つ者もいる。その為、原則として騎士団内部では爵位よりも騎士階級を重んじる傾向にある。
【アコード王国の軍事力】
人口約1億4000万に対し約4~500万人の兵員。
・聖騎士団 計1000人程度
王の盾と呼ばれる精鋭軍。団長ことベックマンを筆頭に計9部隊(白兵隊/竜騎隊/騎馬隊/重装隊/魔道隊/銃士隊/拳闘隊/工作隊/特殊隊)に分けられる。参謀長兼副団長のマッキンゼーと参謀総長ことユリシーズが取り仕切っている。
・四星天王軍(紅鷹・蒼竜・白獅子・黒鯨)
対魔王軍として訓練された王国の主戦力。全4師団に分かれる。計200万。
・魔導士団(アコーディア教会)
計20万から為る教会軍。シーザーが教皇兼教会軍総帥として君臨する。
・地方騎士団 第一区~第九区
治安維持兼地方の防衛を務める、最も民と接している騎士団。計180万から為る。
・衛生兵・警備兵等 計50万
・アーシャ十字団 約10人規模
・軍所属冒険者・自警団・民間軍事企業(準軍事組織等) 推定300万程だが除外する。
・六英雄(第一部後、七英雄へ改定)
・アレックス・ポーラー:竜王殺し。竜王ゼルス・ドーマの討伐。数々の紛争を鎮め、制圧した。
・マイケル・ジョーンズ:流星落とし。隕石を破壊し、被害を最小限に抑えた。
・クレア・セントルイス:祈る巨神。人命救助や人道援助の活動に徹した等。天災から民を救った。
・ジーク・ガンドロシア:砲丸王。勇者進行中、かつての魔王軍の進撃を食い止め、国を守った。
・ウルシア・マンシェリーヌ:妖精兵器。妖精戦争を治めた第一人者
・ルーサー・グッドマン:人類の奇跡。為した偉業の真偽は不明だが、国に認められている。
・メルスト・ヘルメス:終焉の夜明け。終焉の渾沌獣を倒したことから。近年新しく認定された。
・その他
航空型戦力数(大型飛竜、飛空艇等):5000機
陸型兵器数(大型魔物、自律巨兵、駆動砲等):7000機
海戦型戦力数(大型水生魔物、艦艇等):500隻
軍事予算:9兆C
【階級】
・騎士団階級
1~7段まであり、数字が大きいほど階級は高い。地方騎士団長や四星天王軍騎士長、聖騎士団上層部は7段騎士であり、ロダンやウォルターはそれよりも上位の特例階級(元帥的立場)に属する。聖騎士団団員はほぼ6段騎士である。一段騎士で二等兵から上等兵、二段で下士官(兵曹や軍曹)、三段で准士官、四段で准尉等の特務士官、五段で尉官、六段で左官、七段で将官クラスというイメージ
・冒険者階級
ランク1(Fまたは鉄)から7(Sまたは金)まである。ランク7は英雄・準英雄レベルとされており、アレックス・ポーラーもそこに属する。ピラミッド階級型だが、ランク3(D級または鉛)になれば一人前の冒険者とされている。ランク4(C級または錫)だとプロとして活動でき、冒険者稼業だけでなんとか生計を立てられる。
認証チップ的な役割を有する魔法回路が組み込まれた首下がりのプレートを付けることを義務付けられており、その種類(素材)は階級から低い順に鉄→銅→鉛→錫→水銀(硫化水銀 (Ⅱ))→銀→金となっている。尚純度は高く、表面に酸化しにくいかつ失活しにくい薬剤でコーティングが為されている。
・学者階級
一星~七星まである。バッジの星の数だけ権威がある。メルストは名誉秘学博士の称号があるも歴が浅いこと、論文のアクセプト数等の研究実績が少ない理由もありひとまず三星で落ち着いている(それでも過去にほぼ例がないくらい十分すごいことだが)。エリシアは七星、メディは四星である。ポスドクで一星、講師で三星、教授で五星のイメージ。そうなると七星はもはや神の域じゃないか(そうだよ)
尚、前世で言う博士号取得者のことをこの世界では秘学博士と呼び、秘学は人類が追求する知の領域すべてに該当することを指す。そのため、分類わけはされていない。人類に大きく貢献したり、偉大なる功績を残すと名誉の称号がつく。メルストはスペルディアの村の不治の病の正体の解明と矮小型魔法生物(いわば微生物)の証明、不治の病の予防と治療薬の開発を為したことを機に称号を得た。
【ルマーノの町のスポット紹介】
南区:
人口が中央区の次に多く、にぎやかな場所。収穫祭のメインステージでもあり、ハーベストフィナーレの会場でもあったオリザリア平原へと続く守護の門がある。
・飛空停留所:騎乗竜の貸し借り場として知られている牧場と隣接しており、基本的には飛空艇の停留所として設けられている。
・商店街:休日の買い物といえばここ。フェミル(withルミア等)や酒場のバルクがよく食糧の仕入れをする際に足を運んでいる。作物や肉、ここでは珍しい魚介類も揃っている。それ以外にもガラスの装飾品や家具、服といった物も売っている。
・駅逓局ルマーノ支部:郵便物や物資などの流通が盛んにおこなわれている。隣に停留所とは別に小さな交易場がある。ユウの職場でもあり、忙しいようだが皆いい人だとユウは言う。一度あいさつに伺った際、個性的な人間の集いだとメルストは感じてはいるようだが。そこでもドラマはありそうだ。
西区:
職人区とも言われている場所であり、多数の工房が並んでいる。西区から流れる水を再利用しているらしい。特に糸やガラス、金属が盛んだと言われる。プロセスの一つとして錬金術が使われることもあるが、それを主体とした工芸や研究をしている施設と人はいない。大体の錬金術師はその学術に特化した都市に向かうためである。
・ダグラスの工房:金属や魔物素材の加工を行い、武器や防具の一部を作っている。ダグラスを棟梁(一応経営者も兼業)として仕事が進められている。ルミアは一度、依頼で手伝ったことがあり、自分流に製品を改造したり、もっと効率よくなるからと自動化を試みた結果失敗し、あろうことか施設の一部を爆破させた経緯があるため、金輪際ルミアに手伝わせないとダグラスは心に決めている。とはいえ、腕は認めている模様。
・ガラス工房:リンケルが務めている場所。大型板ガラスから装飾用の施設も備えられている。
・製糸工房:機織り技術が進んでいたことから建てられた小さな施設。かつて洋裁師のリーアが働いていた場所。最近はクモ型魔物の糸を用いた生地の機織りをしているが、依頼でルミアが自動化したことにより、安定した生産量を確保している一方、働き先を失わせてしまったエピソードもある。それも十字団の依頼として殺到し、提携したギルドに協力して一件ずつ解決していったという。
・小ぎれいな錬金工房:一軒家程度のドーム型工房。本編では非公開にしているが、メルストのもうひとつの工房として機能している。もともとは空き家で、設備だけが揃っていたため、第二のラボとして立ち上げたのだそう。十字団の工房の設備でも十分なのだが、ルミアの爆破試験やジェイクとルミアとの喧嘩、ロダンとフェミルとの稽古で何度も半壊した事例もあったことから、そこから隔離した場所で実験をしたいと考えるようになった。今後登場させるつもりはないというか考えてないので、なんでこの設定を出したのかは謎に包まれている。
東区:
比較的のどかで畑や家畜の飼育が多くみられる。過疎寄りだがダンジョンも近いため、冒険者の出入りが多い。妖精霊が多く生息する憩いの森が近くにあり、フェミルはよくそこに赴いては泉で水浴びをしている。
・竜馬牧場:乗馬として機能する竜ジパルダリスを主に育てている場所。町周辺の移動に利用でき、隣町やより大きな都市へ向かう際に利用され、遠距離型に特化する。その生物から採れる乳は栄養価が高く、ジパルダリスは旅人の必需品ともいえる。他にも乳牛用のバンタウルスや肉と綿として利用されるカフシェビスの牧場もある。尚、竜ではないが同じ乗馬型の魔物にエクルスがいる。これは都市内部に普及されていることが多く、非常におとなしくまたエサ代等のコストが低いこと、複雑な地形を記憶し、人の感情や言語の意図を汲み取れる等の知能の高さがある。
・ファーマ農場:町一番の農場。野菜果物等、季節に合った作物から、年中安定して育つ作物を育てている。植物の生育を観察するための実験用の小さな畑も設けている。最近はメルストが開発した肥料の小型製造所が建てられた。
・学び舎:子どもたちが集って基礎教養を受けている寺子屋的な小さな施設。各区域ごとに小さいながらも学校はあるが、ここでは特別授業としてメルストやエリシアが錬金術、魔法について教えたこともある。
北区:
比較的民家が多く、しかしこれといった特色もない。決して何も考えていないわけではない。本当だよ? エリシアが利用している講堂もここに属する。他の区も同様だが、石畳と木組みの家が特徴的であり、町の窓や壁、街路には妖精霊を集わせるために花が飾られている。網目状の水路はそこまで発展はしていないも町の至るところへつながっており、小舟で移動する人も少なくはない。
・バルクの酒場:十字団行きつけの場所。北区の人たちもよく飲みにくる。獣人族のバルクとその双子の娘が主に経営している。昼間は料理店として、夜は酒場として。ここでいろんな情報を共有したりすることもある。最近は治安を乱すような者は入店しなくなり、にぎやかで平和な酒場となった。意外と広く、二階もある。隣接してバルクらの家があるが、住宅スペースはその二階であり、一階裏は倉庫となっている。そろそろ増築したいようで、2階まで客が入れるようにし、3階建てを夢見ているようである。
・ミノの雑貨店:一階は店、二階は兄妹ふたりの住宅スペースとなっている。日用品が主に販売しているが、冒険者用の小道具も仕入れている。しかし店長のミノがやる気ないのもあり、開店時間が昼から夕方までと短い。日々赤字を記録していたが、メルストやルミア、妹のリーアが背中を押したのもあって、新商品を販売したり告知したり、開店時間を増やしたりしたことで、なんとか売り上げは伸びているようである。妹の生活を楽にさせたいという一心で、なんとか自分に尻を叩いている状況だが、リーアの収入だけで二人分の生活が賄えることをミノは知らない。
・リーアの洋裁店:雑貨店の裏に位置する。衣服や生地を販売しており、デザインもリーアが務めている。オーダーメイドも可能。最近は冒険者や騎士の衣服もオシャレにしようという試みでいろいろ奮闘しているらしく、最初は戦闘において不要だのダサいだの不評であったが、十字団の協力もあり、好評の傾向に落ち着きつつある。とはいえ、町一番の美少女が経営している以上、衣服の購入よりも彼女に会うことを目的とする男たちが絶えないようではあるが。それもあって、売上自体はかなりある。余談だが、十字団の正式な団服のデザインもリーアが担当しているようで、そろそろ完成するとのこと。
・メディの診療所:北区の小さな診療所であり、個人経営として診察と薬の処方を行っている。尚、町医者の施設は北区だけで2つほどあるらしい。怪我人や病人を寝かせるベッドも4つほど完備している。療院としては心もとないが、よく効くと評判であり、町の端の人や隣町からわざわざ来るほどである。処方以外に新薬の開発も行っているようで、その際にエリシアやメルストと共同研究している。二階は住居であり、助手とふたりで暮らしている(というよりかは、助手がメディのサポートをしている)。生活水準は高く、ルミアのインフラ整備が施されているようだ。ところどころに花が生けられており、また購入した絵画も飾られているが、メディの趣味である。薬と携わる以外にも、花を育てたり、絵を眺めたり、風景画を描くことも好きだという。
・十字団拠点(生活事情含む)
北区郊外に位置する隔離施設、というと聞こえは悪いが、至って一般的な木造の家と工房、裏にはガレージ、ちょっとした畑がある程度。二階構造であり、二階は各個室とガレージの屋根へと続く扉があり、そこは物干しとして使ったり天体観測したり、広めのバルコニーとして機能している。
一階奥のリビングでは依頼者の話を伺ったりチェスやトランプで遊ぶ時によく使われる。ソファは誰もが愛用しており、メルストやエリシアは読書に、ルミアやフェミルは昼寝用に横になっていたりする。ジェイクはダイニングの椅子に決して座ることなく、ソファで酒をよく飲むが、そこで横になる瞬間は誰も見ていないというどうでもいい情報がある。脱衣所・風呂やエリシアの寝室兼書斎も一階にある。他よりもインフラ整備が整っており、ルミアの技術のおかげでもある。
エントランスを出た先の左手には小さな畑と花壇があり、フェミルが何かしら育てている。手伝おうとすると嫌な顔をする。ただ時期が訪れれば、フェミルの作った果実や香辛料、根菜類や葉菜類を使った料理をフェミル自らが振る舞うことも。
玄関から続く下り坂を歩いて2分ほどで町の入口の小さな石橋にたどり着き、そこを越えると北区に入る。入ってすぐの右手にバルクの酒場がある。
住宅と隣接して、(かつてエリシアが使っていた)錬金工房は二階、機械工房は一階と地下にある。
ガレージ裏の試験場ではルミアの爆破試験やロダンとの稽古、戦闘訓練場として使われていることが多いが、時々BBQや天体観測、身近な人を呼んでは宴を開催する場所として使われることもある。植林された樹が一本あり、暑い気候が訪れ、メルストとジェイクがそこで寝っ転がっていたのもここである。
炊事は当番制であり、主にエリシア・ルミア・フェミル・メルストの順で行われるが、予定次第では代理として順番を飛ばすといった柔軟な対応もなくはない。尚、料理のうまさはフェミル>ロダン>ルミア>ジェイク>メルスト>エリシアらしい。
週に一回は拠点内の全体の掃除がされるが、習慣として毎日簡単な掃除をエリシアはしている。ルミアやメルストも、各自工房の掃除は適宜している。洗濯は週の3日目と6日目に一回は女性陣の分、週に一回は男性陣の分と決めている。たまに全員分を干すこともある。
買い出しはかつては週一の頻度であったが、人が増え、特に大食いのフェミルの存在もあって3日に一回、商店街や農場で買うようになった。担当は炊事と同様だが、フェミルが買い出しに行く際は必ず誰かと同行している。
朝はフェミルが誰よりも早い。エリシアもそれに次いで早い方だが、仕事の忙しさ次第では少し遅く起きることもある。尚、ふたりの寝る時間はだいたい同じであり、普段は22~23時になったら寝ている。ルミアは不規則かつショートスリーパーらしく、1時間の仮眠を3,4回すれば十分らしい。メルストは前世の習慣が染みついているようで、深夜0~6時と規則正しいが、研究に集中するときは徹夜を繰り返すことも少なくない(能力上、それに耐えられる体をもっている)。ロダンは21時~深夜4時。ジェイクはルミアよりも変わっており、(女と一緒に寝ることを除いて)体や脳の一部を寝ることができるらしく、そのためまとまった時間かつ横になって寝ることはほとんどない。世の中にはいろんな人がいるんだね。
十字団の仕事は選ばず、なんでも屋ではある。しかし大半は戦闘や汚れ仕事、ギルドでも困難なクエスト、国家規模の機密性が高い仕事である。かつては悪魔の契約者の討伐を主体としていた。第一部3章あたりでは、依頼は週7日につき3~20件程度であり、平均して週12件ほど。内6,7割はその日のうちに終わることが多いが、残る仕事は数日や一か月以上かかることもある。決まった休日はないが、せめて週に最低一日は各自取るようにしている。月に1回、全体共通の休日を決めており、その際に温泉や都への遠出、観光をしている一方、家で何もせずゆったりすることもある。とはいえ、みんな自由にやっていることが多い。
経営や財務はロダンやエリシアが主に担当していたが、最近はメルストが財務管理を担当するようになった。依頼は手紙や直接対面で引き受けることが多い。営業らしい業務はあまりないが、フットワークが羽のように軽く、人脈が広いルミアが勝手に拾ってくることもあったり、闇市で金になるような話をジェイクが引き受けたり、エリシアやロダン通じ各機関や国王自ら依頼されたり、バルクの情報をもとに依頼を実行することがある。万一依頼がなくても、エリシアやロダンの公務があるので収入は安定的。加え、メルストは科研費や特許取得等で収入を得ている。またミノの雑貨店で開発した製品を売ったり、錬金術の有料講座を開いている等、彼なりのビジネスを開いているようである。
中央区:
最も人通りの多い場所。とはいうが一般的な王国都市部よりかは人口密度は低い。外部の人とのかかわりも多い。異世界転生の話なら、ここがメインステージとなるのだろうが、メルストの所属している機関が冒険者ギルドでなかったのもあり、縁もあまりないことからほぼ描かれていない。最初に出会う人がエリシアでなかったら、ギルドに入っていたかもしれない。多様なギルドや関連した職場が並び、店も多い。
・教会:唯一神アコーディアを祀る場所。週に一回、エリシアが大司教として礼拝とミサを行ったり、式を挙げたりする場所として用いられる。町の至るところにトラップや兵器を隠して設置することを日課としているルミアが唯一仕掛けていない場所でもある。
・総合ギルド支部:お約束かの如く存在している職業別組合施設の取締。特に冒険者ギルドが(なぜか)比較的大きな組織として運営している。無色の人はまずここにいくべし。様々なギルドがある中で、達成困難な仕事があった場合、アーシャ十字団に依頼することもある。冒険者ギルドは特に解決困難なクエストがある事から、依頼の割合として魔物の討伐や素材の採収が多くなる。メルストの功績より、ギルドと提携して共同し合う関係となった。
・市長官邸:ルマーノの町の市長シーベルが住むと言われる屋敷兼事務所。東区寄りで、人通りはあまりない。
【アコード王国スポット一覧(本編に登場した地名のみ)】
・王都
・王城 ・王国神殿府支部「救済の塔」アコーディア大聖堂 ・王国内閣府本部「統治の塔」"サルヴァン元老院 ・騎士団本部「守護の塔」"グレイトス基地"。
・王都郊外
・ルマーノの町 ・ケイビス・ダンジョン
・第一区
・第一区地方騎士団駐屯所 ・レディバ地方 ・ビッズ村 ・宗教都市パストラ ・アローノア王宮
・第二区
・レジレイン海域 ・ウィリー・ピート島 ・サダンの巣窟
・第三区
・ビラキール沖 ・イシリー湖 ・不帰の森 ・魔女に支配された村ラポラ ・エーズ海域 ・ソルベットの海上祭壇
・第四区
・グリーン・へリスの庭園 ・ビンジャーズ火山帯 ・カナロア海 ・イシュラータ海底神殿
・第五区
・キュリー山脈 ・甲羅が丘の村クマイ
・第六区
・セベル空域
・第七区
・ジハンド山脈 ・シンク地方 ・城郭都市ターコルト ・鉄橋都市リケット ・ウェルギリウスの砂漠 ・ラミンのオアシス
・第八区
・トラントの大樹
・第九区
・大都市ディスケット ・奴隷オークション会場 ・不治の病に侵された村スペルデイア ・テイス街
・区域外
・ベリアルトの境界 ・城塞都市ゼテロ ・王国管轄下特殊隔離区域
地図とかイラスト描ければなぁ
ともあれ、気が向いたら登場した国や地名に関しての説明を追記します。
次回:設定集3.技名一覧
※設定集公開は計4回に分けます。そのあとに第二部に突入する予定です。