6時 初戦闘終了
不意打ち投稿
「なっ!?くそっ!?は、離れやがれ!!」
人間は必死に藻掻くようにして、スライムを引き剥がそうとしている。スライムも死にたくないからか必死に顔面に食らいついたまま離れようとしない。
い、今しかない……
俺は覚悟を決めて眉毛……もとい長針(分針)と短針(時針)を取り外して両手で握り締めた。
そして人間目掛けて1歩踏み出し、鎧の隙間を狙って思いきり腹を刺した。針先がズププと肉に入ってゆき、柔らかい感触がした。
「がはっ……!!」
人間はそのまま両膝が折れ地面に倒れ込んだ。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
俺の息はかなり乱れていた。手には人間を刺した感触がまだ残っている。うげぇ……気持ち悪い……吐きそうだ……
「す、凄いっす……隊長……」
「か、カッコ良かった……です……」
2匹は俺の果敢さを褒めてくれたが、ガチで気分は最悪だった。
「オルガッッ!!」
「ぐっ…………」
もう1人の剣と盾を持った人間が、倒れ込んだオルガと呼ぶ人間に駆け寄った。
「待ってろ!今、回復アイテムでー!」
人間はごそごそと袋からアイテムを取り出そうとしているが、焦っているのか上手く取り出せないでいた。
回復アイテムとかあるのか~……じゃない!ヤバい!折角倒したのに今復活されたら……
「ファントムメイジ!風魔法!」
「えっ……?あ、その……」
俺は咄嗟に指示を飛ばした。ファントムメイジは訳がわからず戸惑っている。
「早くしろっ!回復されるぞ!死にたいのか!?」
「は、はい!……か、風魔法ウィンド!!」
小さな竜巻が2人の人間を襲った。
「ぐわぁぁああ!!」
「…………っ!!」
2人の人間は、体のあちこちが小さく切り刻まれていく。
「スライム、光魔法!!」
「……っす!光魔法レイ!!」
スライムは俺の指示を聞き、すぐさま魔法を発動させた。スライムから放たれた3本の光の矢が人間達を貫いた。
倒れた2人を俺は足でツンツンと突つき、反応があるか確認したが、2人はそのまま2度と起き上がることはなかった。
俺は大の字で仰向けになり、地面に寝転んだ。
「あぁ~もぉ~最悪だ…………でも生きてる……生きてるぞチクショウ!」
俺は空に向かって叫んだ。スライムは更にグニャグニャと溶ける感じになり、ファントムメイジも力なくその場に座り込んだ?。
『レベルアップしました』
『レベルアップによりステータス欄に<魔石>の項目が追加されました』
『スライムがレベルアップしました』
『レベルアップによりステータスの欄に<魔石>の項目が追加されました』
『ファントムメイジがレベルアップしました』
『レベルアップによりステータスの欄に<魔石>の項目が追加されました』
突如頭の中にメッセージが流れ込んできた。
「おわっ!?」
「ど、どうされました……隊長……さん?」
「いや、今頭の中に変なメッセージが……」
「?…………疲れたんで静かにして欲しいっす」
「おいっ!」
2匹は知らないのか?それとも当たり前のことなのか?分からないので取り敢えず鑑定を使って視ることにした。
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【ステータス】
名前:レックス
種族:時計魔人
性別:♂
レベル:2(NEXT:1/2)
HP:10/102(+1)
MP:91/102(+1)
物理攻撃力:102(+1)
物理防御力:102(+1)
魔法攻撃力:102(+1)
魔法防御力:102(+1)
速度力:102(+1)
魔石:0
【称号】
「多機能時計」「No.564219部隊長」
【スキル】
「目覚し」「針」「収納」「鑑定」
【魔法】
「時魔法アラーム」
【装備】
武器:時針(黒)(物攻+10)
分針(黒)(物攻+5)
防具:スポンジ手袋(白)
スポンジブーツ(白)
【ステータス】
名前:なし
種族:スライム
性別:♂
レベル:2(NEXT:1/2)
HP:80/110(+5)
MP:75/105(+0)
物理攻撃力:110(+5)
物理防御力:110(+5)
魔法攻撃力:105(+0)
魔法防御力:105(+0)
速度力:105(+0)
魔石:0
【称号】
「No.564219部隊」
【スキル】
「軟体」「打撃無効」
【魔法】
「光魔法レイ」
【装備】
武器:
防具:
【ステータス】
名前:なし
種族:幽体魔法使い
性別:?
レベル:2(NEXT:1/2)
HP:97/100(+0)
MP:80/115(+5)
物理攻撃力:10(+0)
物理防御力:ー
魔法攻撃力:115(+5)
魔法防御力:105(+5)
速度力:105(+0)
魔石:0
【称号】
「No.564219部隊」
【スキル】
「幽体」「浮遊」「物理無効」
【魔法】
「火魔法フレイム」「風魔法ウィンド」
【装備】
武器:木の杖(物攻+1、魔攻+5)
防具:布のマント(物防+1、魔防+5)
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あれ?なんだかおかしくないかい?