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詩&短編集

叫び

作者: 木下 碧

霞み、消えゆくこの世界で

あの人は最後に何を望み

僕から離れていってしまうのだろう





ひょっとしたら

最後まで

けして僕には届く事のない

あちら側の光景に

手を伸ばし続けるのだろうか


目には移ろうとも

引き寄せる事はできない

あの世界を

消えるときまで

欲し続けるのだろうか





僕には眩しすぎて

見つめる事もできない

あの世界を

光景を


あの人は

僕を置いて

追いかけるのだろうか







そうなれば

僕は

この崩れかけた

いびつな世界に

たった一人で取り残されてしまうのだろう



たぶん

途方にくれて

大声で

声を枯らしながら

泣き叫ぶのだろう






嗚呼、お願いです。

僕を一人ぼっちにしないでください。

『孤独』にしないでください。






そう叫びながら

一人

この世界で

静かに最後を迎えるしかなくなるんだろう




















―だから


だからせめて

この『心の叫び』が

あの人のもとに

届くように





『僕』という存在が

あの人の心の中に

焼け付くように






今夜も

あの人のことを

思いながら

静かに

目を瞑る事としよう


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