表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

第2章「完成?」

家から少し離れた場所に、お化けが出るとうわさされ、誰も足を踏み入れない廃墟があった。今はここで彼女の組み立てを続けている。


何故かというと、あまりにも部品が多く、自室では手狭であるからだ。それに、自分と同じ大きさの人形を作っているのは、流石さすがに両親を不安にさせてしまう。


その為、夏休みが終わったタイミングで場所を此処に移したのだが、気付けば、もう冬休みの季節となっていた。


『頭は1ヶ月で出来たのに、何故、他の簡単な部位に時間がかかるの?』


彼女の小言を後回しにして、自分は最後の左脚部を本体と接続させる。そう、時間はかかったものの、今日全てのパーツが完成し、最後の仕上げを行っていた。


「仕方がないだろ?夏休みの時は、丸1日費やしていたけれど、普段は土日の2日しか出来ない」


それだけじゃない。彼女が喋り出してからが、大変だった。やれ、人間の歴史を教えろ!やれ、人間の情報媒体を教えろ!やれ、早く出来ないのか!


殆ど人間と変わらない。我儘わがままで、自分勝手。まるで手間のかかる妹が出来たみたいだった。ただ。


――不思議と嫌じゃなかった。


別に、両親や学校の連中とも仲が悪い訳じゃない。でも、下らない事での言い合いが、ケンカにまで発展する事なんて今までなかった。


何か他人に思うところがあっても、一手二手と先の事を考えてしまう。で、結局、自分の思いや口を閉じてしまい「うん」と、返答してしまう自分がいた。


『いや、飛龍なら出来た!手を抜いただけだ!』


「何を根拠に!」


だから、今のこの関係が自分にとって例外中の例外。自分で作ったからなのか?それとも彼女の我儘わがままが特別だからなのか?


『そもそも、自由研究とか言って、私の頭を長期間、小汚い机の上に飾ったりするから』


いや、単純に性格が残念なだけか。


「それよりも、体の調子は?」


彼女は、両手のてのひらを開いて閉じる動作を繰り返し、両足でステップを踏んでみたりする。


『まぁ、問題ないかしら』


「じゃあ、これで君の事を話してくれる?」


そう、本日2000年12月22日。丁度、5か月の時間を費やした理由は、彼女との約束があった。そうでもなければ、もっと時間がかかっただろう。


その約束とは、彼女の事について、電気や石油などの燃料もないのに動く理由。思考媒体もないのに、彼女は人間と変わらずに考え行動する。


それがあまりにも異質なのは、中学生の自分でも分かった。特別いや、オーバーテクノロジーという類の何かが関係している。そう自分は踏んでいた。


『約束だからね、だけど私は専門家ではない。詳しくは伝えられないかも』


自分が黙って頷くと、彼女は語りだした。最初は、専門用語が多すぎて、何を言っているか分からなかった。自分なりに解釈すると、彼女はとある場所を守るシステムとして作られたという。


その場所が、今の何処かは分からないし、そもそも本人はどれくらいの間、活動を停止していたのかも分からない。但し、以前活動していた時代よりも、今の技術や文化はレベルが低いとか。


彼女の世界の人間は、生まれた時から1人1人の適正を選別し、その人物における最高の環境を用意していたという。それに。


『この世界では“銃弾”という物質で互いを殺すのでしょ?』


「まぁ」と、自分が返事をすると彼女は、急に廃墟で放置された空き缶に目を向け、右手をその方向に伸ばした。


『パン!』という発砲音と共に、その空き缶は、地面に転がっていた。距離として、5mは離れたそれを拾うと、空き缶の側面には、二つの穴が開いていた。


明らかに彼女が、右手から何かを発砲した。確かに、彼女の右手には銃口があり、何かしらを装填する箇所もあった。だがしかし。


「銃弾なんて入れた覚え」


『ルミナ システムは、情報だけじゃない。必要な物質も保管できるシステムなの』


自分がとんでもない技術を復活させたのは、分かった。しかし、それと同時に一つの疑問が浮かぶ。


「メイは何故、活動を停止したの?」


彼女は、1度俯きつつも、端的たんてきにこう言った。


――革命に、失敗したから。

この作品を読んで頂き、

誠に、有難う御座います。


下の☆☆☆☆☆から、

作品の応援をしていただけたら嬉しいです。


「次、読むの楽しみ」っと思ったら、

★★★★★を


「もう、いいや」っと思ったら、

★を


いいね!や ブックマークも

いただけたら執筆の励むになります。


何卒、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ