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頭に「ふ」のつく映画といえば?

 大学の頃から、私は「観た映画の記録」をつけるようになりました。


 大学の教授が「小論文や卒論で、思考を表現する技術を身につけるために、普段から文章を書く習慣をつけた方が良いです。日記とか。小説や映画の感想を残すなどでも良いですから」と皆に薦めていたのがきっかけです。


 当時はまだパソコンを持っておらず、白黒画面のワープロ専用機で、保存媒体もフロッピーディスクでしたが、映画を観たあとでダダダとイキオイのままのキーボードを叩き、元々、映画好きだった私は、書いているうちに楽しくなってくることもしばしば。


 たとえば、2時間の映画を観て、「このワクワクした気持ちを記録に残しておかねば!」と一気に書き始めると、気づいたら3時間かかってたりして。

 3時間もかかって、あらすじや感想をまとめるなら、その2時間の映画をもう1回見れるじゃん?と思わなくもないですけどね。


 でもまあ、「その時の気持ち」っていうのは、その時にしか書けませんし。

 年を経てから同じ映画を観ると、違う視点、異なる感想になり、当時の自分の記録を見ると「こいつまだ考え方が若いわー」って苦笑したり。


 そんな流れで、家のテレビで「日曜洋画劇場」で鑑賞し、ワープロのキーボードを3時間叩き続けることになった、私が非常に興奮した映画……頭に「ふ」のつく映画、「フォーリング・ダウン」を紹介します。


 原題は「FOLLING DOWN」。


 1993年のアメリカ映画。監督はジョエル・シューマッカー、出演はマイケル・ダグラス、ロバート・デュバル、バーバラ・ハーシー、レイチェル・ティコティン、フレデリック・フォレスト、チューズデイ・ウェルド、ロイス・スミスほか。


 太陽がギラギラと照りつける、猛暑のロサンゼルス。


 白いシャツにネクタイ、メガネ、サラリーマン風の服装のウィリアムが主人公。


 ウィリアムは、非常に真面目で几帳面。

 自分の中のルールがハッキリしており、そこから逸脱するヤツが許せません。


 クソ暑い中、道路工事のせいで車は渋滞。

 ハンドルを握っているウィリアムは、なかなか進まない状況にイライラしています。


 しかも、車のエアコンが壊れ、涼しい風が出なくなります。

 換気のために窓を開けようとしたら車の故障で開かず、ドアを開けたら、夏の蒸し暑い空気と一緒に、一匹のハエが入って来て、手で追い払っても車の中をブンブン飛び回って、出て行こうとしません。なんか、共感できる苛立ち。


 頭に来たウィリアムは、車を道路に乗り捨てて、歩き始めました。

 後続車両の運転手が文句を言っていますが、彼は聞く耳を持ちません。


 近くにあった公衆電話で、家に電話をかけます。

 彼は、別れた妻の元にいる、幼い娘の誕生日に、プレゼントを渡しに行きたいのです。

 

 話をしている最中で電話が切れ、ポケットを漁っても小銭がありません。

 道端にあった雑貨店に入り、「電話をかけたいんだ、小銭に両替してくれないか」と頼んでみても、店の主人は「何かを買ってくれ」と邪険な態度。

 コーラを一本買い、札を払って小銭に崩そうとすると、こちらの足元を見て暴利を吹っかけてきました。


 ウィリアムは、店の主人が護身用に持っていたバットを奪い、怒りのあまり店中をメチャクチャに叩き壊すと、コーラの「定価」を払い、おつりの小銭を貰って、店を出て行きました。


 さっきの公衆電話まで戻ろうとすると、不良の若者たちに絡まれ、ナイフを突きつけられます。

 ブチ切れたウィリアムは、まだ持っていたバットで不良たちをボコボコにブン殴ります。

 そして、彼らが持っていたナイフをゲット。


 再び公衆電話に戻り、小銭で妻の家に電話をかけるウィリアム。

 ですが、妻は「絶対に来ないで、来たら警察を呼ぶわ」と怯えています。

 キレると手が付けられない彼の性格を、妻は恐れているのです。


 それでも、娘に誕生日プレゼントを手渡ししたい、という彼の意志は変わらず、妻の家を目指します。


 そこに、さっきの不良の若者が、仲間を連れて戻ってきました! なんと彼らは銃を持っており、ウィリアムに向けて乱射してきました。

 ウィリアムは避けますが、巻き込まれる周りの人たち(かわいそう)。

 銃を持った不良たちは事故って自爆、ウィリアムは落ちていた銃を手に入れます。


 こうして、行く先々で災難に巻き込まれては、激怒と暴力で返り討ち、どんどん強い武器を手に入れていく、バイオレンス版「わらしべ長者」なサスペンス作品です。


 騒動は次第に大きくなり、警察から追われる身となったウィリアムは、果たして娘のところにプレゼントを届けに行けるのか?という主人公視点と、「暴力夫が帰ってくるわ!」と焦る妻の視点、そしてウィリアムと関わることになった定年間近の警官(めっちゃいい人)の視点、各人のエピソードが進んでいきます。ラストが切ないです。


 確かに、不運な主人公の「怒りの爆発」は、理不尽だし、そこまでやることないのでは……と思うところもあるのですが、見ていて心のどこかでスカッとするのです。それは、実際の世の中が「理不尽」だし、「不運」に満ちているので、「こんな風に怒りを大爆発させたい!」と感情移入してストレス発散できるから、なのかもしれません。


 さて、今回の執筆には3時間もかかりませんでしたー。


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