表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/45

頭に「に」のつく映画といえば?

 SF映画といえば、科学が発展しすぎたがゆえに、人とのつながりが希薄になっていたり、逆に文明が荒廃していたり……と悲観的な未来を描く内容も多い中、これから紹介する作品は、アメリカのマンハッタン島ひとつまるごと、刑務所になっている未来世界。


 頭に「に」のつく映画、「ニューヨーク1997」を紹介します。


 原題は「Escape from New York」。


 1981年のアメリカ映画。監督はジョン・カーペンター、出演はカート・ラッセル、リー・ヴァン・クリーフ、アーネスト・ボーグナインほか。


 近未来、犯罪率の増加に頭を痛めたアメリカは、ニューヨークのマンハッタン島をコンクリート壁で囲み、その島まるごとアメリカ最大の刑務所にしました。

 そこには終身刑の犯罪者たちが集められ、定期的に投下される食糧配給以外は、囚人による自治で統治されています。


 1997年(映画製作当時の、16年先の未来です)、第三次世界大戦が終結しつつあった、ある日。


 アメリカ大統領専用の旅客機がテロリストに乗っ取られ、刑務所と化しているマンハッタン島に墜落させられてしまいます。

 大統領は脱出用ポッドで逃れたはず……でしたが、マンハッタン島に救助に行った突入部隊が発見したのは、こじ開けられた痕跡のある脱出ポッドだけ。


 大統領は拉致され、囚人たちは大統領を人質に、刑務所の警備の撤退を要求してきたのです!


 この難問に対し、ある男に密命が下ります。


 元・特殊部隊の隊員でありながら、強盗の罪でマンハッタン島に「罪人」として収監される予定だった男・スネーク。

 彼は、釈放を条件に、マンハッタン島へ単身潜入、大統領の救出作戦を引き受けます。(かなり嫌々ですが)


 スネークが逃げないように、24時間後に爆発する小型爆弾を首筋に注入されたうえで、武器を渡されました。

(信用されていないんじゃ、そりゃ気分も乗らないわ)


 そして孤独な戦いを挑むのです……というSFアクション作品。


「ハロウィン」「遊星からの物体X」「ゼイリブ」などでおなじみ、ジョン・カーペンター監督の、味わい深いB級作品。


 1996年には、続編……というよりは実質的なセルフリメイクに近い「エスケープ・フロム・L.A.」も製作されています。


 眼帯に無精ヒゲ、ワイルドな雰囲気で格好良くタバコをふかす……そんな主人公、スネーク・プリスケンは、コナミのゲーム「メタルギア・ソリッド」シリーズで、主人公のソリッド・スネークのモデルになったそうです。物陰に潜みながら、敵の基地に単身乗り込み、進んでいくストーリーも参考にしているとか。(シリーズの生みの親・小島秀夫氏がファンなのだそうで)


 この「ニューヨーク1997」には、特撮スタッフに若き日のジェームズ・キャメロンが参加している事でも有名です。


 現在のようにコンピュータグラフィックの技術が発展していなかったこの時代、この作品の冒頭で描かれる「CGっぽいマンハッタンのイラスト」は、段ボール箱にガムテープを貼って、ブラックライトを当てるというアナログな技法で「それっぽく見せた」映像だそうです。


 まだCGに莫大な予算が必要だった当時、知恵を絞って生み出された効果的な方法で、それを知った後でまじまじと眺めても「マジか」と驚かされます。昔の人は、アイデアとテクニックと頑張ってたんだなあ、と感心させられます。


 これを友人たちと見た当時、名前を呼ばれても「……スネークと呼べ」と返すのが仲間うちで流行りました。ちょっとタメて、タバコをふかして言うのがポイント。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ