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別れ
短編と同じような感覚で読んでください。
胸糞悪いのが苦手な方はちょっと注意が必要かもしれません。
どうぞお楽しみください。
「僕にできることはもう、ないかな…」
「うん、ありがと。フルくん。おかげで準備万端だよ」
「ほんとは僕もついていけたらよかったんだけど…」
「ごめんね。しばらく一人にさせちゃう…」
「大丈夫。僕、待ってるから。忘れないで、帰ってきてくれるって約束してる?」
「うん!」
彼女は華のように、可憐に微笑んでみせた。
これが僕と彼女の、最後の約束。
これが僕と彼女の、最後の邂逅。
これが僕と彼女の――――――
―――最期の、思い出だった。
一時間ごとに一話ずつ投稿します。