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ミラクルガールは星の力を借りて  作者: ビターグラス
18 森の中の異変
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森の中の異変 1

 サクラは討伐した魔獣の回収隊を連れて、森の中に戻ってきた。森の中をそこそこ進んだところ来た。戦闘があったとわかるほど木々はなぎ倒されている場所だ。そして、そこには四分の一ほど食われたカニと絶命している熊が地面に置かれている。回収班は熊の手足をロープで縛り、近くに倒れている太い枝に熊を括りつける。枝を肩に担いで何人かで運べるようにしていた。そして、カニの方は甲羅の緑の部分には触れないようにカニの部位ごとにばらばらにしている。完全に解体してしまうと元のフォレストキャンサーかどうかわからなくなるため、そこまでバラバラにできないのだ。そして、甲羅の部分の回収が難しいらしく、結局はサクラが持っていくと自ら震源することで解決した。


 そうして、回収隊の帰る準備も終わり、魔獣二体をそれぞれが持って帰ろうとしたところで、森の奥から何かが現れた。体色が緑色であるため、サクラと数名しかそれに気が付かなかった。サクラも含めて、最初はそれが何か認識できていなかった。魔獣か動物か、それもわからない。そして、それが彼女たちの前にほとんどの姿を現した瞬間、サクラ以外の全ての人が町に戻るために走り出した。サクラは周りの人たちが慌て出したことでそれが何か危険な魔獣なのかもしれないと思ったが、それが何かは未だに理解していない。そのせいであまり走るのに力は入っていない。未だに最後尾を走っている。さらに彼女は回収隊を守るために、意図的に最後尾にいる。念のために変身しておくことにした。彼女が変身したことである程度、回収隊の不安を払拭出来たのかもしれない。サクラが振り向くとその緑の何かは追いかけてきているようだった。全身が緑。目や口どころか顔のようなものも見当たらない。ぷよぷよした体を弾ませて、サクラたちより少しだけ速く追いかけてきているようだ。ときたま、体を弾ませてジャンプして前に進んでいる。そのせいで、森を抜ける前に追いつかれるだろうと考えていた。回収隊にはきっとこれと戦う力は無いと考えて、彼女はそのぷよぷよした何かと対峙するように、後ろに向いた。


「サクラさん! 逃げないとっ! それはスライムだっ!」


 その名前には聞き覚えしかなかった。元の世界では簡単に作れるもので、物語の中では最弱の魔物とされている。しかし、この回収隊の慌て用を見る限り、最弱なんて物ではないのだろう。そもそもあの中に取り込まれてしまえば、息が出来なくて窒息するだろうから、危険であるのは間違いない。それでも、彼女は勝った気でいた。動きも遅くはないし、捕まったら負け。しかし、相手はほとんどは水分だろう。土や火の魔法を使えば簡単に吸収、蒸発させられると考えている。だから、彼女は自分に声をかけてくれた人に手を振ってこういった。


「大丈夫ですよ。先に帰っててください。こんなのすぐに倒してギルドに行きますから!」


 回収隊の人はかなり心配そうな顔をして足を止めよとした。しかし、彼も自分の命が大切だ。それに、自分が彼女のところに行ったところで戦力どころか足を引っ張るのは目に見えている。彼女の実力を信じて、ギルドで待つしかないのだ。だから、回収隊は真っ直ぐにギルドに戻っていく。メイトやフローに出会うことが出来れば、彼らに状況を伝えて、彼女の助けに入ってもらおうと思っていた。とにかく早くギルドに到着できれば、それだけ早く助けを求めることが出来る。だから、彼らはとにかく急いだ。




「スライムですか。良いですね。有名なファンタジーのモンスターって感じです」


 彼女はキャンサーの鍵を胸に差して、ハサミを召喚した。いつものようにそれをばらして、左右に持っている。見た目通りならば、刃で斬りつけても待ったく意味はなさそうだが、今の彼女にはそれがないと落ち着かないだけだ。彼女はかなり余裕がある。スライムと言う名前のせいで彼女は既に勝った気でいるのだ。


 彼女は土の魔法で砂を作り出して、それを相手にぶつけた。しかし、その魔法で作り出した砂はスライムの体に触れると、体内へと吸い込まれていく。彼女は砂の量が少なかったと考えて、次には地面から柱を出現させて、さらにそこから大量の砂をスライムが埋まるまで出現させた。スライムは大人しくその柱に貫かれて、砂の中に埋もれた。中のスライムが動いているせいで砂が徐々に崩れていく。その動きが全くなくなったかと思いきや、平気そうな様子で砂の中からゆったりと出てきた。大きさも変わっていないようだ。砂は全く意味がないことを理解して彼女は次に火の魔法を使うことにして、火の玉を作り出しスライムに向けて発射した。

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