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ミラクルガールは星の力を借りて  作者: ビターグラス
10 メイトの秘密
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トラブルは蔓延る

「それ以上はさせません!」


 サクラは今、戦闘中であった。ウェットブルーでコーヒーでも飲もうと思ったのだが、その通り道で通行人の腕を掴んで無理やり何かを飲ませようとしている人が板のだ。そして、声をかけると同時に相手が液体の入った器をサクラに向かって投げつけてきた。それから、彼女が変身すると流れるように戦闘になってしまった。相手の格好は露出のおおいセクシーな格好をしている。茶色の髪に水着のような恰好だ。同性のサクラから見ても綺麗だと思える美貌。すらっとした足に引き締まった腹部。手にも不必要な肉は付いていないのに、その胸は下品でない程度に大きい。男性が通りかかれば、じっと見てしまうだろう美貌なのだ。その女性が凄んだ表情でサクラに攻撃を仕掛けているのだから、サクラも多少は恐怖を感じていた。しかし、あの変質者に襲われた日に変質者を殺していたシスター服の人よりは全く怖くはない。魔獣と対峙た時よりも、かもしれない。その証拠に彼女は余裕を持って相手の魔法も格闘攻撃も対処できている。そして、カウンターすら決めている。だが、相手を殺そうとは思っていないため加減が難しい。今まで戦ってきたのは自分が本気を出しても、殺せない相手だったり、討伐しないといけない相手だったりしたものだから、本気で攻撃すると死んでしまうであろう相手と戦うのが難しかった。手加減と言うのに不慣れと言うことだろう。


「ミラクルガールは姐さんの敵なんだ。ここで倒して、姐さんにいいことしてもらうんだ」


 相手の彼女は動いているからと言うのと違う理由で息を荒くしていた。さすがのサクラも相手のその行動に気持ち悪さを感じてしまう。サクラの攻撃で相手は吹っ飛んだりするものの、ダメージになっている感触はないのだ。しかし、彼女はその調整をうまくできない。少し強めようとしたら、その少しで相手を殺す可能性が頭をよぎるのだ。だから、同じくらいのパワーで攻撃していくしかない。


「もういいよ。下がってて。私が直接やるよ」


 サクラが相手を飛ばした後、彼女と相手の間に何者かが入ってきた。薄いピンクのフリルが付けられた下着の上に、薄い白のキャミソールのような服を着た女性がそこにいた。下着だけでなく、腹部やパンツもキャミソールが透けていて見えてしまっている。いままで戦っていた人よりも格段に綺麗な美貌であるせいか、好ましいという心すら沸き起こって来ない。崇められるとか、恐れられるとかそう言った表現が正しいのかもしれない。何より、この世界でも見たことのないほどの艶のある銀色の髪がその神々しさを醸し出している。


「全く、私の子供に傷でもつけられたら敵わないっての。せっかく愉しんでるんだ。ガキに邪魔されるのは気に食わないね」


「あなたが姐さんですか。人を襲わせるのはやめてください!」


「ん?」


 銀髪の女性はサクラに視線を送る。サクラを見たとたんに、彼女は馬鹿にしたような表情になった。


「ほしいと願う人を助けてるだけだよ。キレイな顔、体。好きな人を虜にするほどの美貌。老いても綺麗だと言われたいってさ。そう言う人の欲を叶える代わりに、私の言うことを聞いてもらってるだけ。まぁ、その工程で私が愉しませてもらっているというのは事実だけど」


 サクラの言うことは聞いていないようだ。サクラの心はそこまで、情報を言わなくてもいいのにと思ったが、それは言葉にはしない。とにかく、相手の目的は自分の手下を増やすことなのだろう。それから何をするのか知らないが、ろくでもないことであることは間違いないだろう。人を襲って無理やり仲間にするような人がこの先に人のためになることをするとは思えない。サクラは改めて、この女性を止めようと思った。


「ミラクルガール。君にだってあるだろ。その貧相な胸を大きくしたいとか、背を叩くしたいとか。理想の姿が、さ」


「そうですね。でも、私、まだ、成長期ですから」


 サクラは余裕を相手に見せつけて答える。


「やっぱり、ガキだなぁ。子供は嫌いなんだ。うるさいし、ね」


 相手はいつの間に取り出したのか、瓢箪を持っていた。相手がそれを振るう。瓢箪の口は彼女の方へと向いていた。その中から、透明な液体が彼女の方へと跳んでいく。


「火よ。ファイアボール」


 相手がそう唱えると、火の玉が一つだけ出現した。サクラはその液体が何かも考えずに、走り出そうとした。その瞬間、飛び出した液体に火の玉が触れる。その瞬間、火の壁が彼女の視界いっぱいに広がった。そして、その壁が彼女の方へと迫ってくる。相手を中心に広がっていた液体の端がサクラを包むような軌道で移動していた。サクラはそれに対処できなかった。火が迫る恐怖にすぐに勝てるわけがなかった。

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