八話
私、いつも登下校の途中で猫ちゃんに会うんです。
悠然とした足取りで歩いている様子を見ると、いつもすごく癒されます。
最近では見てるだけでは我慢できず、少し前から撫でさせてもらってて。
意外と人を避ける様子もなく、近くに行って手を差し出すと身を寄せてくれます。
どこかで飼われてる子なのかわからないんですが、やせ細ってないところからすると、
ちゃんとどこかでご飯にありつけている様子です。
そんなこんな考えていると、今日も猫ちゃんがやってきました。
やっぱり、週の初めは癒してもらわないと。
「おはよう、猫ちゃん。今日もいい天気だね。」
静かに手を差し出すと、頬をすり寄せるようにしてきました。
「よしよし。いい子いい子・・・。」
あぁ、至福の時間です。
目を細めながら身を委ねてくれるのの、可愛いことといったら。
ものの2、3分しか撫でられないんですが、今日も猫ちゃんに癒されました。
これで今日も一日頑張れそうな気がします。
「今日もありがとうね。それじゃ、またね。」
そうして、いつも私は高校へ向かいます。
まだ嫌がっている様子もないし、しばらくは大丈夫なのかな、なんて思いつつ。