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七話
暖かい陽の下。
横になったまま、うとうとする。
「さぁ、たんとお食べ。」
「にゃー。」
今日も、いつものようにご飯をもらう。
素朴で、美味しい。
やや汁が多めなので時々熱いが、今日は問題なく食べられる。
ご飯をくれると、おばあちゃんはいつも縁側に座ってこちらを見ている。
最初こそ視線が気になったが、今では何となく落ち着く。
そうこう考えているうちに、今日も食べ終わった。
少し横になるために歩き出すと、座っていたおばあちゃんは
空になった容器を持って向こうへ行ってしまう。
そして、少しばかり横になってから次の散歩場所へ歩き出す。
いつもの日常。
ふと目を覚ますと、さっきまで晴れ渡っていた空が陰っていた。
何か、懐かしい夢を見ていた気がした。