新生・三匹の子ブタ
本作品はネタ作品のため、ギャグ要素およびキャラ崩壊にふんだんに含まれます。
登場人物に関する一切の批判は受け付けておりません。
※冬の童話祭2018応募できなかった作品です。
むかしむかし、あるところに、三匹の子ブタがいました。
みんなの名前は、一番のお兄さんが『ノブナガ』。
二番目のお兄さんが、『ウチガシマ』。
そして三番目の弟が、『ムネハル』です。
さて三匹の子ブタは、それぞれ自分のおうちを作ることになりました。
ノブナガは、ワラのおうちを。ウチガシマは、木のおうちを。ムネハルは、レンガのおうちを作りました。
自分たちのおうちが出来て、三匹の子ブタはとてもご機嫌です。
すると山に住んでいる悪い狼が、噂を聞きつけワラのおうちにやってきました。
「ノブナガくん、ノブナガくん、ここを開けておくれ。」
ノブナガはびっくりして答えました。
「ワシは第六天魔王ノブナガじゃ。失せよ。」
すると狼はワラのおうちに火をつけ始めました。
「ヒャッハー。汚物は消毒だ~!」
燃え盛る我が家でノブナガは諦めてしまいました。
「もはやここまで。人城を頼らば城人を捨てん……」
狼はこんがりと焼けたノブナガをペロリと食べてしまいました。
次に狼は木のおうちにやってきました。
「ウチガシマくん、ウチガシマくん、ここを開けておくれ。何もしないからさ。」
ウチガシマはびっくりして答えました。
「嘘だッ!!」
すると狼は木のおうちの周りで飛び跳ねました。
木のおうちはぐらぐらと揺れ始め、しまいには倒壊してしまいました。
狼は柱の下敷きとなったウチガシマをペロリと食べてしまいました。
最後に狼はレンガのおうちにやってきました。
「ムネハルくん、ムネハルくん、ここを開けておくれ。お兄さんもここにいるよ。」
ムネハルはいないふりをしました。
すると狼は不審に思い家の周りを回り始めました。
よくよく見るとレンガの家には玄関も窓もなく、家の天井付近に空気穴がいくつか空いているだけでした。
狼は悩んだ末、空気穴から水を入れ始めました。
レンガのおうちは次第に水で満たされていきます。
ムネハルは最後にこうつぶやきました。
「浮世をば 今こそ渡れ 武士の 名をレンガの 苔に残して」
狼は溺れてしまったムネハルをペロリと食べてしまいました。
三匹の子ブタを食べた狼は大変満足し、とてもご機嫌で山へ帰っていきましたとさ。
めでたしめでたし。