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神様ショップと異世界転生!  作者: ぬこだいふく
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転生後の特典

前世の記憶の大半を神様に売った主人公。そのお金で転生後に役立つものを購入し異世界に転生する。

 黒く塗りつぶされた視界が晴れるとそこは見たこともない場所だった。正面には緑の草原が広がっていて程よい風で草花が揺れている。背後の景色は一変して灰色や黒一色で炭でも混ぜ込んだかのようだ。草も木も土ですら黒く染まり、ここには立ち入ってはいけないと主張している。

 

 何故私はこのような場所にいるのか。このようなファンタジー感満載の場所は日本にはないはずだ。それにいつもより視点が低い気がする。


(あ……)


 自分の体を見る。小さい手足、細い体。どうやら小さい女の子のようだ。チラリと視界に入った長い髪は真っ白で雪のようで、太陽の光が当たって髪自体が光っているように感じられた。


(髪、すごい綺麗……)


 手で髪を持ち上げ見とれてしまう。枝毛など一つも見当たらないし、艶がいい。日本にあったどんなシャンプーとリンスを使って手入れしてもここまでにはならないだろう。


 そして、ここまで来てようやく思い出した。何故こんな所にいるのか、女の子の姿なのか。

 そして──


 ──何故……目の前に宝箱があるのか。





 私は、一度死んだのだ。死因や私の一度目の人生がどんなものであったかは、覚えていない。


 理由は簡単である。

 私は、神という存在に前世記憶の大半を売ったのだ。そして、その売った分見返りとして転生後に役に立つ物を買うことが出来るようになったわけだ。

 

 私の記憶は価値が高いらしく、不幸な目に遭い、嫌な思いをするほど価値が高くなるらしい。そして、売った記憶の合計額はかなりのものとなった。

 額が額であった為に、すべてを使い切ることは出来なかった。神様が転生後に来てもいいと言ってくれて助かった。


 そして、転生前に購入したものがこの宝箱に入っているらしい。


 中には、魔法職専用防具一式と小さな紙が入っていた。


 紙には、


 魔法職専用防具一式 ── 1,500,000,000,000

 転生後の肉体変更  ──10,000,000,000,000

 ステータス補正 ──20,000,000,000,000

  不老不死付与   ── 5,000,000,000,000

 スキル習得     ──51,000,000,000,000


合計          87,500,000,000,000

                       と書いてあり、


 ……ただのレシートだった。





 防具一式とあったが、どうやら服のようで。白を基調とした柔らかい布に耐久性が高そうな服は蒼いラインが入っていて、銀色の刺繍が入っている。とても綺麗で、魔力を感じる。それも繊維一本一本に丁寧に魔力を込めてから編み上げたような感じがする。


 服が丈夫そうで安心したので早速着替えようとする。すると服が反応し、今着ている服と入れ替わった。どうやら魔法の様で着替えは脱がなくても一瞬で終わるらしい。楽ちんだ。

 先程まで来ていた服は丁寧に畳んで宝箱にしまう。

 すると、宝箱はすぅっと消えていった。どうやら購入したものを渡し終えてしばらくすると消えてしまうらしい。


 もう一度、着た服を首を回したり体を捻ったりして見てみる。着る前は少し大きいかとも思ったが、どうやらサイズの調整も魔法でやってくれるようだ。デザインも私好みだし、似合っているような気がする。


「後は、魔法が使えるか試さないと」


 もう一度服に変なところがないか確認し、髪を手で軽く梳いて服に引っかかっていた髪を整えると、緑の草原の方をまったりと歩き始めた。





 しばらく歩いていると北側の森からプルプルした緑のスライムが顔を出した。スライムは移動速度も遅いから魔法の試し打ちにはうってつけの相手だ。

 スライムに人差し指を向け集中し、魔法を撃ち出すイメージをする。魔法を放って相手が倒せたところまでしっかりとイメージを固めたところで、詠唱を始める。


「ファイアー!」


 詠唱と言っても魔法一つ一つに定型文があるわけではないらしく、魔法をイメージしつつ関連する言葉を詠唱として唱えるだけで魔法が発現するらしい。


 ほんの少し、何かが体から抜け出るような感じがした後。小さなと言うには大きすぎる炎の塊がスライムに飛んでいった。

 スライムは一瞬で燃え尽き、近くにあった木に炎が燃え移った。


「はわわ!? ウォーター! ウォーター!」


 燃え移った炎を消すためとは言え、二度も水を出す魔法を唱えてしまい、自身の魔力の強さがまだ把握できていなかったのも相まって、辺りが水たまりになるほどの水を出してしまった。

 ようやく水が引いてくると、巻き添えになったらしい三匹の小さな狼の姿があった。


「うぅ……。ごめんね、狼さん」


 倒す意思がなかったとはいえ、魔法に巻き込んでしまった。まだ子供みたいだし、きっと親離れもしていなかっただろう。せめて安らかに眠ってくれるように祈ろう。

 遺体を並べて、目を閉じて手を合わせて祈る。その後はお墓を作ってあげるつもりだ。


 魔力の反応がしたので気になって目を開けると、狼さん達は赤い綺麗な石と透き通った青い石になってしまっていた。

 

「これは……」


 何故青い石と赤い石があるのかは不明だったが、青からは魔力を、赤からは不思議な力を感じる。


「狼さん。ありがとう」


 狼さん達からのプレゼントだと考えることにして魔石と赤い石を持って再びあるき出した。

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