1-6 古き学び舎~大会議室での遭遇戦~
シュウ:と言うわけで、右の扉の前に立ちまして、鍵とか罠とかあるかなー?
GM:探索判定どうぞ。
扉の鍵が掛かっている、または罠があるかを調べるにはスカウトで探索判定を行わなければいけません。
シュウはここで13という達成値を出すのですが、
GM:なんやろ、6に呪われてるんか?
シュウ:さっきから出目が6か6ゾロしか出てへん。
GM:罠はなくて、鍵もかかってないように感じるね。
リャーチャ:ふむ。
シュウ:ほい、じゃあ音をたてんようにそっと開ける。
GM:ほい。小さくギギギと音は出ますが、普通には気づかない感じで扉は開きます。
リャーチャ:さて、どんな感じで殲滅しましょう?
テンクール:どうする?
シュウ:何体いるかによって変わるな。多いようならテンのドラゴンテイルが必要になるやろな。
リャーチャ:開いたから覗きたいけど、ここテンクールの頭の上でしたわ!
テンクール:下ろします。もしくは抱えて覗かせます。
GM:中は暗いので、そのままだと暗視がないと見えないかな。
リャーチャ:何が何体いるのかしら! (ワクワク)とてとととと、っと覗きに行きます。光源ついてきますよね?
GM:妖精もふよふよと付いていきますよ(笑)。カルガモの子供みたいに。
シュウ:危険感知が必要になるやろし、リャーチャはあんまり前に出ぇへんようにな。
リャーチャ:ちょっと覗くだけ。耳はぺたんってしてるかもしれない。
シュウ:まぁ、リャーチャの後ろで警戒しとる。防護点が紙のウサギを前線には置けんからな。
テンクール:気をつけろよ~。
これが後々のフラグになると、誰が予想しただろうか……
GM:では、部屋の中は大学の講堂みたいな感じで長い固定された机とイスがずらーっと並んでる部屋で、皆さんから見て7m先の辺りに3体のボガード種の蛮族が机とイスをぶっ壊してスペースを作り、寝てる。
リャーチャ:普通ボガ、ソルもいる?
GM:リャーチャなら分かるけど、ソーズマン1体と、無印ボガード2体です。
シュウ:ふむ、机と椅子は邪魔になる可能性があるな。なるべく静かに、スペースの空いている所まで行こう。
リャーチャ:弱点抜かないとなー。
シュウ:このまま戦闘になるん?
リャーチャ:これ、準備してもいいのかなー(チラチラ)。
シュウ:ウサギが音立てて不意打ち失敗しそうだな、一応隠密してみるか?
GM:失敗してもペナルティはないので、それで良いかと思いますよ。
テンクール:するだけしてみるか?
シュウ:よし、そしたら俺から行くでー。
通常のルールのままでは、プレイヤー側からの不意打ちはルール化されていません。が、カルディアグレイズやルールブックEXには掲載されており、このシナリオでは採用をしています。
とはいえ距離を詰めることができるだけなので、場合によっては敢えて不意打ちをしないことも選択肢に入ってきますね。
スカウトを持ち、敏捷度もそこそこあるシュウとテンクールは、この判定にあっさりと成功をしますが……
リャーチャ:わたくしスカウトなんて持ち合わせてませんわー。六ゾロ以外の目がない……
スカウトもなく、敏捷度もないリャーチャには荷の重い判定です。
当然のことですが、あっさりと見つかってしまいます。
リャーチャ:ボガソルよく寝てたのかな。
シュウ:このボガソル、なんだかぽんこつの匂いがする……
テンクール:良く寝てるボガタチ。
(※この判定の時、一番達成値が低かったのはボガードソルジャーでした)
GM:蛮族どもは目を覚まして立ち上がったぞ、では先制判定いきましょうか! こちらは11です。
シュウ:おし、先制抜くぞ!
GM:その後に魔物知識判定です。本来は逆ですが。
パチャリャーチャ:弱点抜きたい!!
戦闘の先手、後手は先制判定の勝敗で決定します。序盤のチュートリアル戦闘的な物なので、当然プレイヤー側の勝利に。
続く、魔物の情報・弱点を知る魔物知識判定も、リャーチャとアシュリーがあっさりと看破します。
シュウ:俺の仕事はこれと、フィールド・プロテクションかけたらほぼ仕舞いやからな。固定値大切って、よく分かるな。
リャーチャ:この二種の弱点は物理+2点ですわ!
シュウ:おお、メタいメタい。
テンクール:ぶっちゃけた(笑)
リャーチャ:テンクールの尻尾で一掃できましてよ!
テンクール:尻尾!!
シュウ:まぁ、とりあえずはフィールド・プロテクションはかけるからな。保険は大事や。
テンクール:さあ一掃しようか、そうしよう。
GM:では、次にですが、戦場はイスや机が邪魔です。
シュウ:だろうな。
GM:全てのキャラクターは回避に対して-2のペナルティ修正が発生します。後、飛行状態にはこのペナルティは入らないとします。
シュウ:ここで飛行使うのはもったいないな。まぁ、俺が1ラウンドで使うのはフィールド・プロテクションだけやけど。
~1ラウンド表 プレイヤーターン~
そう言いながら、さくさくと行動を進めていくシュウとリャーチャ。
シュウはプリーストの初手常道としてフィールド・プロテクションを。
リャーチャは補助動作はヴォーパルウェポンをマテリアルカードBで発動、さらにバーチャルタフネスでテンクールを強化。
そしてゲストNPCのアシュリーは……
GM:はい、アシュリーはどうします?
リャーチャ:エンチャント・ウェポンをテンクールに。
シュウ:エンチャント・ウェポンかな。ファイア・ウェポンは流石にやりすぎやろ。尻尾が炎につつまれるのはまた今度やな。
テンクール:残念だが致し方あるまい。
GM:……リ〇ード〇?
シュウ:マスター! 隠せ、隠せ!! 怖いぞ、各方面が!!
GM:うん、言うてから同じこと思った!
そんな茶番を混ぜつつ、テンクールの行動に。
GM:では、テンクールに戦闘時の動きを簡単に説明しましょうか。他の2人は……いう前に動いたしなぁ(滝汗)。
シュウ:ほら、戦闘になるとスイッチ入ってガツガツやるゲーマーやから……俺とリャーチャは。
シュウ:わー、初心者に優しいなー(棒読み)。
テンクール・テン:さすがGM優しい~。
GM:まず、行動は補助動作、移動、主動作の3つに分けられます。基本的には移動した後に主動作を行ないます。補助動作はその間のいつでも行うことができますので、アルケミストが鬼なんだよ……
リャーチャ:だからアルケミストにしたんだよ。
GM:知っとるがな。
シュウ:エンハンも鬼やと思うで。
GM:ということで、やってみましょうか!
テンクール:え~それではまず補助動作でドラゴンテイルを使います
GM:補助動作は、判定をする必要はありません。
テンクール:MP-3、現在固定値+13。
GM:何その固定値怖い……
リャーチャ:ダメージの固定値は物凄いんですのよ(どやぁ)。
シュウ:固定値は正義やから。正直フェンサー(クリティカルしやすく出目によっては大ダメージ)よりも堅実かつ重要
支援が盛られまくって、恐ろしい数字に……序盤なのに本気すぎませんか?
テンクール:移動を開始します。
GM:はい、移動は3種類。全力移動、通常移動、制限移動です。今回は通常移動がベストですね。
テンクール:敵にツッコミ乱戦に持ち込み、テイルスイングで全員攻撃します。
GM:はい、どうぞー。こっちはボガードが11、ソーズマンは13で回避します。
GM:攻撃は……1回の判定でお願いしますね。
複数を攻撃する時の判定処理はかなり困る案件ですね。
私の場合は、テイルスイングや範囲魔法などの最初から複数に攻撃する事柄は一括で振り、ダメージは対象ごとに振るようにし、もともと単体に攻撃する魔法を「魔法拡大/数」などで対象を増やす場合は行使判定も対象ごとに振るようにしてもらっています。
もともと能力が高いテンクール、あっさりと命中させて、さらにダメージが……
GM:一気に瓦解しそうだ……
リャーチャ:一瞬でボガートたちがぼろっぼろに、弱点分が入ってませんわ☆
シュウ:あ、弱点分の2点抜けてたな。
テンクール:あ、弱点入れてなかった。
GM:……むぅりぃー。
シュウ:ふぁいと☆
GM:とりあえず、ダメージもらっときますよっと。
リャーチャ:さくっとその2点を入れてダメージ何点通ってます?
GM:ボガード1が14点、ボガード2が17点、ソーズマンが16点もらいます。
この時点で全員がHP半減、戦線はボロボロになってます。
~1ラウンド裏 エネミーターン~
既に乱戦状態になっており、狙うことができるのがテンクールだけのエネミーたち。当然のことながらテンクールを狙います。
しかし、ボガードの1体は同値回避され、2体目は妖怪いちたりないのおかげで当てましたが、ダメージはほとんど通りません。
GM:ソーズマンいくぞぉっ! 補助動作で猫目。主動作は2回攻撃を使って、テンクールに攻撃する!
テンクール:来るか!
GM:あ、猫目ってのはキャッツイアイの略称です。
シュウ:キャッツアイで確実に当てにきたか……テンがんばれ。
GM:では、命中を行きます。13と言って、攻撃。
テンクール:(ころころ)呪いだ!
シュウ:わーピンゾロ。テン、終わったらお払いしよな。
GM:50点どうぞ(にぱっ)。
テンクール:やったー!
GM:失敗は成功の母やからね! しかし、ダメージは発生する。
GM:そして、2回攻撃の前に連続攻撃を処理しちゃおうか。もう一度13を回避どうぞ。
テンクール:(ころころ)セーフ。
シュウ:やった!
GM:ちっ! MP消費させたかったのに……
リャーチャ:どういうことかしら?
テンクール:MP(笑)。
GM:さぁ、どういうことでしょうな?
シュウ:考えていることは分かる。MP削りたいよな。
なお、最後の攻撃はあっさりと回避されました。ボガード3体、南無……
~2ラウンド表 プレイヤーターン~
リャーチャ:ボガソルにパラミスしてそのまま回復しようか。プライマリだと13点回復する。MP消費は4点~。
シュウ:ボガソルにパラミスがええな。
GM:ええい、避けちゃる!
リャーチャ:パラミスB!って言いながらカードをぱっさー……と。
GM:やぁだぁ~。
リャーチャ:補助動作、ほーら抵抗しなさいよ、相手はボガソル。リャーチャ戦闘になると性格悪くなるのかしら……
GM:じゃかしぃ、補助動作は判定ないから抵抗できひんのじゃぁっ! Bということは、-1のペナルティか……1ラウンドなのが救いだが。
容赦のなさすぎに、GMはちょっと壊れ気味です。
シュウ:カードゲームかな?
GM:カードゲームやね。
リャーチャ:あとは手番までピスピスしてますわ
GM:主動作、ピスピス。何それ可愛い。
テンクール:可愛いな(萌)。
リャーチャ:主動作じゃないから、なんか待機だから。
シュウ:うさぎ卑怯だな。
GM:じゃあ、リャーチャが待機したときは、全部ピスピスしているということで。
テンクール:ピスピスタイム(笑)
リャーチャ:うさぎじゃありませんわ! タビットですのよ!!
GM:うち、ウサギ言うてへんで?
シュウ:お、おう。せやな(めっちゃ鼻ピスピスしとるけど)。
リャーチャ:(戦闘中なのに平和空間)
シュウ:んじゃテン、やったれ!
テンクール:じゃあ空気を壊すために、テイルスイング(ころころ)。
GM:どう考えても当たるコースです、お疲れ様です。ダメージくださいな。
最初の一撃で三分の一までHPが減っていたボガードたちに耐えられる目もなく……
テンクール:回った!
GM:このダメージだけで落ちてるがな! 1体目は壁に飛ばされてぐしゃっとなった。
リャーチャ:横殴りの尻尾こわい!
GM:2体目15点もらっての……こちらは机を巻き込んで吹き飛ばされて、ミンチになった。
シュウ:オーバーキルにも程がある……
リャーチャ:固定値の高いダメージ出してくるグラップラの尻尾こわい……
GM:ソーズマンは、16点、のぉ……一瞬受け止めた! と思ったけど腕の骨ごと首の骨を叩きおられた感じかな。
テンクール:お掃除完了!!
シュウ:ようやった!!
リャーチャ:固定値は正義!(PL発言)
GM:では、戦闘終了したところで本日はセーブ!
※フィールド・プロテクション:術者を中心に、周りの味方が受けるダメージを1点軽減する範囲神聖魔法。プリーストの代名詞と言える魔法の1つです。
※ヴォーパルウェポン:対象の物理ダメージを増やす賦術。使用するカードで増えるダメージが変わります。
※バーチャルタフネス:対象のHPを術者の魔力分増やす妖精魔法です。
※エンチャント・ウェポン:対象の物理ダメージを1点増やす操霊魔法の1つ。ファイア・ウェポンはこの魔法の強化版みたいな魔法です。
※ドラゴンテイル:尻尾を生やす、または生えた尻尾を強化する練技です。
※テイルスイング:尻尾を振り回して範囲の敵に攻撃する戦闘特技です。
※乱戦状態:敵と味方が接近して戦っている時、この状態となり乱戦エリアが形成されます。イメージとしては複数の人間が激しく動き回るエリア……という感じでしょうか。近接攻撃は同座標、または乱戦状態になっている敵にしか基本的には行えません。
※同値回避:対象との対決を判定で行ない出目が同じだった場合、受動側が勝利することから生まれた言葉です。
※妖怪いちたりない:同値回避の対義語、出目が1足りないこと。
※ピンゾロ:6面ダイス2つの目が両方とも1のこと、ファンブルともいます。
※パラミス:正式名称はパラライズミスト。対象の回避を下げる賦術。
※主動作、ピスピス:相手は萌え死ぬ。
2017.9.11 句読点などの修正