1-3 秘密の会談
GM:では、個室なのですが……8人くらいが入れそうな部屋です。外の音が入ってこないことから、防音がしっかりしていることが分かります。
リャーチャ:(この手のってろくな話じゃない気がしますわ……)
うん、リャーチャはどんなマスターのセッションを今までプレイしてきたのかな?
GM:しっかりとしたテーブルに、シンプルですが高級なソファーが置かれていることから、VIP向けの部屋だとわかります。部屋の中には2人の女性がいます。どちらも美しい女性です。
リャーチャ:種族は?
GM:ソファーに腰かけているのは深い藍色のローブを着て、頭には灰色のヴェールを被った銀髪の美女。種族は人間かそれに類する種族っぽい。その隣には白いローブを着た金髪の少女(人間?)が立っています。
リャーチャ:あらシュウさんの守備範囲内。
GM:うむ。
シュウ:(いつもの糸目でニコニコしている表情を、すこしだけスッと引き締めて警戒してます)
シュウ:「(ニコニコしながら)これはこれは、べっぴんさんが二人もお出迎えとは豪勢やねぇ」
テンクール:(アレそういえば芋虫食べてたけど大丈夫?)
GM:ちょっとまてや(笑)
シュウ:芋虫は串焼きやろ。串はちゃんと捨てるんやで。
テンクール:芋虫の串焼きが乗った皿を片腕にウサギを片腕に、味わいながらすすみます。(やっぱみんなちっちゃいよな~)
リャーチャ:「そろそろ食べるのやめたらどうですの?テンクール」(見上げ)
シュウ:「そやで、テン。美しいお嬢さんの前で食事しながら話を聞くのは失礼や」
テンクール:「食べながらゆっくり聞きましょう! 難しい話は私たちには分かりませんし」
リャーチャ:「わたくしはわかりましてよ? これでも賢者ですもの」
銀髪の女性:「多少は食べながらでも構わないさ」
シュウ:「お心遣い感謝するわ。あんがとな」
テンクール:「そうですか?では失礼して……(バギ・ボギ・ゴリ) ふう~」
GM:では皆さん、まずは見識判定を2回どうぞ。この2人が何者かを判定してみてください。
リャーチャ:(ころころ)出目しんでる!!
シュウ:ウサギに勝つトカゲ(笑)
テンクール:私は強い!
見識判定は物事を知っているかどうかを調べる行為判定ですね。セージのみボーナスを得ることができるので、本来はリャーチャが有利なのに、なぜかテンクールに負けていました。
GM:あ、銀髪の美女は全員知ってるな……次は金髪の少女をどうぞ。
テンクール:(ころころ)……ウサギは強かったよ。
シュウ:まぁな、俺の2d6の平均5やからな。普通やな。
リャーチャ:これでも賢者ですもの(どやぁ)。
GM:金髪の少女を知っているのはリャーチャだけですね。では、銀髪の美女から。
GM:名前はミレイユ・ロウラン。見た目は20前半くらいですが、すでに600歳を超えているのが確定しているナイトメアで、フェンディル王国の貴族です。
リャーチャ:腕から飛び降ります。べちゃりと着地してポンポン服を叩いて、平静を装います。
テンクール:あらら、パチャ……毛に癖が付いてるぞ。撫でて治します。
リャーチャ:パチャ! リャーチャ!! 治されます。
シュウ:おお、やはり食事は失礼だったか。貴族の称号は分かりますか?
GM:<大破局>の際に、ルキスラ帝国の初代皇帝と共に戦った英雄で、“銀の閃き”という2つ名持ち。その時の功績から男爵に封ぜられました。現在は子孫に家督を譲り、ディルクールの一角に魔術工房を設立。貴族の子女や平民に魔法を教えています。座学だけでなく、フィールドワークもしっかりと教えるため、実践的な魔法を覚えたい者には人気のある人物です。性格はサバサバとして、気風のよい人物です。
シュウ:「まさかここで貴殿のような英雄にお会いできるとは思いませんでした。同胞の失礼をお許しください」
テンクール&リャーチャ:「失礼しました」
ミレイユ:「何、気にする必要はないさ」
リャーチャ:で、もう1人はー?
GM:愛称はアシュリー。年齢は16歳。ヴァルキリーの魔導師です。
リャーチャ:あら珍しいヴァルキリー。心のメモにヴァルキリーにあったって書いておこう。
あれ、他のメンバーには言わないの?
GM:ミレイユの愛弟子で、皆さんと違って冒険者として活動はしていませんが、師匠のフィールドワークに付き合っているので、駆け出しの冒険者より普通に強い女の子です。
リャーチャ:愛称……
シュウ:愛称って事は名前が長いか、別名があるかって事か
GM:でっと……
ここでアシュリーのデータをプレイヤーに掲示しています。PCとして作成した後に魔物データの形に編集した物で、プレイヤーにはセッションにはゲストNPCが戦闘に参加することをプリプレイ時に伝えていたので、皆でわいわいとデータについて語り合いました。
さらに、アルケミストワークスを持っていない2人に対して一般技能について解説をちょろちょろと入れています。
GM:ふぅ……と、いう感じですね。
シュウ:期待値以上、なんて優秀なんだ(しみじみ)。
ミレイユ:「さて、まずは自己紹介だが……必要かね?」
シュウ:「貴殿は十分に知っておりますが、そちらの金髪のお嬢さんは必要ですね」
リャーチャ:名指しで来てるからわたくしたちの事は知ってるだろうしね……
ミレイユ:「うむ……この子は私の愛弟子でアシュリーという。キミたちほどではそれなりに戦える魔導師だよ」
テンクール:「ふむ、魔導師か……」(私の邪魔はしなさそうだな……)
リャーチャ:「魔導師というと、操霊術と真語魔法を両方おさめてらっしゃるのかしら」
シュウ:(アシュリー……ちゃんかな? さんの方がいいかな)
ミレイユ:「……手を出したら、覚えておくことだ」>シュウへ。
テンクール:(シュウ、分かりやすすぎるぞ……)温かい目を向けます。
シュウ:「ミレイユさん、俺の心の声読まないで?!」
ミレイユ:「ユリウスの坊や程度には隠せないと無理だな」
リャーチャ:「バロネス、心配は無用ですわ。わたくしがちゃんと見張っておきますのよ?」
ミレイユ:「パチャリャーチャ嬢にお任せしたら問題ないだろう。さて……依頼について説明しようか」
リャーチャ:(嬢って呼ばれた!)
シュウ:(ちっこいウサギが何を見張るというのかな)
テンクール:(まあどうせ私に頼むのだろうなパチャは……)
リャーチャ:(えへ)
テンクール:(まあやるときは殺れば良い)
シュウ:(殺すのは、やめような?)
テンクール:(冗談だ)
テンクール:以上、全てアイコンタクト。
シュウ:「さて、バロネス、仕事の依頼と聞きましたが?そちらのアシュリーさんと何か関係が?」
ミレイユ:「うむ。まだ公表はしていないのだが、我が魔術師ギルドが封印管理している遺跡に蛮族が入り込んだようだ。キミたちにはこの蛮族の討伐を依頼したい」
シュウ:「(糸目の表情をさらに細くして)封印管理の遺跡に蛮族が……なるほど」
ミレイユ:「私が動けば一瞬で終わるのだろうが……下手に動くと隣の国がうるさいのでね」
リャーチャ:「蛮族の討伐、ですの? ですが、蛮族とはいっても色々いましてよ?」
ミレイユ:「すまないな。早馬で昨日情報が届いたばかりなので詳しいことは分からない」
シュウ:「ふむ、つまりは俺達でも討伐可能な蛮族であると言う事で間違いは無いのかな?」
リャーチャ:「遺跡に蛮族……何か目的でもあるのかもしれませんわね。」
ミレイユ:「遭遇したのは駆け出しのパーティに、1人の熟練者が混じった4人組だ」
テンクール:「被害状況は?」
ミレイユ:「……熟練者が1カ月ほどの大けがを負ったが、他は軽傷で済んだ」
テンクール:「守り抜いたか……」
シュウ:(仕事の話は真面目に聞くんだよなぁ、この二人)
ミレイユ:「まぁ、駆け出しを庇いながらだったようだからな」
シュウ:「ちなみに、熟練者の技能は? スカウトか?」
ミレイユ:「熟練者はそうだな……テンと同じくらいの力量はあるだろうな」
シュウ:「テンと同じ……ということは、ファイターかグラップラーか」
ミレイユ:「ファイターとスカウトだ」
リャーチャ:「お仕事は受ける感じでよろしいのかしら、シュウさん」
テンクール:「ほう、相手にとって不足なしか……」舌なめずり。
ミレイユ:「キミたち3人に、アシュリーが混ざれば、ほぼほぼ負けはしないだろう」
リャーチャ:「アシュリーさんも来てくださいますのね。」
アシュリー「はい。一部の封印は私でも解除できるそうなので」
シュウ:「まぁ待て、テン、リャーチャ。依頼ってのは報酬を聞いてからだ。で、バロネス。俺達をいくらで買ってくれるんや?」と、ここで素になります。
リャーチャ:「シュウさん言い方!」
テンクール:「あい変わらずせっかちだな……」ぼそり。
GM:ミレイユ:「手付で1500ガメル、完遂時は2000ガメルを支払おう」
シュウ:(ニコニコ)
ミレイユ:「しかし、遺跡の中の物は手をつけないことだ」
リャーチャ:(Sカード1枚分か……)
シュウ:「蛮族からの戦利品は?」
ミレイユ:「戦利品はキミたちの好きにすると良い」
シュウ:「ふむ、相場+指名料って事で妥当な線やね」
リャーチャ:「カードにしてしまってもよいのね!」(歓喜)
リャーチャ:「ちなみにその遺跡はどんなものですの? 時代は?」知識欲が出た。
テンクール:「まあ落ち着け」パチャの頭ぽんぽん。
ミレイユ:「遺跡は魔動機文明時代に、古代魔法文明の魔法を研究、保管するために作られた研究施設だ」
リャーチャ:(敵、硬いし部位多いかもしれない)
ミレイユ:「場所はディルクールの南西2日ほど。近くにビブリオテカという開拓村がある……ちなみにだが、魔動機は稼働していないから安心して良い」
シュウ:「(嫌そうなニコニコ顔で)魔動機文明時代か……硬いんだよな、基本」
テンクール:(俺の拳きくかこれ?)「さすがに魔動機がでたらなァ、キツイ……」
ミレイユ:「魔動機文明時代の遺跡だが、そこに所属していたのは真語術師や操霊術師ばっかりでね。魔動機はほとんど扱ってなかったのだよ」
シュウ:「ふむ、稼動していないか。が、面倒くさそうな相手やね。ちょい待ち、相談するわ」
ミレイユ:「階層も分かるが……いるかね?」
シュウ:「おっと、階層も教えてや。」
ミレイユ:「地上1階、地下5階。ただし地下2階以降については探索の必要は不要だ。理由については話せないがね」
シュウ:「なるほど、封印指定というだけはある」
リャーチャ:「案内図はありまして?」ていうか見取り図。
ミレイユ:「それについては機密のため、消去された」
テンクール:(こいつらホントよく考えつくよな……)
リャーチャ:「蛮族が地下2階以降に行ってしまう可能性は?」
テンクール:(まあ、冒険者が会った蛮族が何だったかは聞きたいのだが)
ミレイユ:「……私が蛮族であっても、行くには五分五分でいけるかどうかだな」
リャーチャ:「わかりましたわ」値上げ交渉を! シュウさん値上げ交渉を!
シュウ:「さてバロネス、そこのタビットを見ても分かるとおり、俺達パーティーには金食い虫がいてね。十分な準備のためにはそれなりの資金が必要や。端的に言おう、前金もう少し増やしてくれへん?」
ミレイユ:「ふむ……アルケミストか、確かに金食い虫だな。よく使う賦術は何だね?」
シュウ:「どうだ、リャーチャ」
リャーチャ:「そうね、ヴォーパルウェポンは時間が長いからそんなに使いませんけど、毎回消費してしまうクリティカルレイかしら?」
ミレイユ:「では……これでどうかね」 ぱっと金Bカードを5枚ほど渡しましょう。
リャーチャ:目をきらっきらさせながら「いいのですか!?」バロネス大好き!
ミレイユ:「まぁ、これくらいならね」
テンクール:「良かったな~パチャ」
リャーチャ:「これでシュウさんの攻撃のお助けができますわ!」
シュウ:「まいど、おおきに(にっこり)そしたら契約完了って事で」
ミレイユ:「後は、これをどこかに持っておいてくれ」 と、ティダンとシーンの聖印を皆さんの人数分だけ渡します。これは装備する必要はありません。
リャーチャ:「なんですの? これ。」タビット神様とかわかんなーい。
ミレイユ:「不要かもしれんがね……保険だよ」
シュウ:「ん? これは……遺跡調査に必要な物って事か?」
GM:ミレイユは意味深な笑みを浮かべるだけですね。
ミレイユ:「あぁ、そうだ。もう一つ忘れていたが、食費と移動の費用はこちらで持つ」
シュウ:「うちの神さんとはちょいと違うけど、まぁ怒りはせんやろ。んじゃ、まぁこれは俺の流儀って事で許して欲しいんやけど……バロネス、お互いの契約の意思を確認したって事で、握手をしとるんや。これはどの依頼人でもやっとるんで、まぁ勘弁して欲しい」
ミレイユ:「キミたちの活躍に期待をする」 と右手を出しましょう。
シュウ:では、右手を出して握手。
リャーチャ:契約完了!
シュウ:「ほな、よろしくな、アシュリーさん(と右手を出す)」
アシュリー「こちらこそよろしくお願いします」シュウの握手に答えます。
シュウ:では握手してにこにこ
テンクール:(さてと……仕事だ)
リャーチャ:前金を握りしめて魔晶石買ってきてもいいですか……1人1500ガメル。
GM:では、お買い物相談どうぞー。
リャーチャ:ショッピングたーいむ。
テンクール:ショッピング。
ここからはみんながワイワイと買い物を始めます。その間に、マスターはのんびりティータイム。
シュウ:自分の買いたいもの・アウェイクンポーションを最低2、魔香草×2で、残り1000ガメルをリャーチャにパーティー共通財布として。
リャーチャ:草は大事、気持ちよくなれる草。
シュウ:(ウサギの目を見ながら、お前分かってるな、カードじゃないぞ)と。
テンクール:アウェイクンポーション×1、魔香草×1、ヒーリングポーション×1、を買って、1200ガメルをパチャに。
テンクール:「ほらパチャお小遣いだぞ~」
シュウ:ええと、魔香草×1、ヒーリングポーション×1、アウェイクンポーション×2で。
リャーチャ:わたくし的には5点魔晶石を一応3個欲しい(召喚用)これで1500ガメル、あとは3点をできるだけ。1000ガメルと1200ガメルを足して2200ガメルで買えるだけの3点だから7個!
シュウ:余った100ガメルで好きなカードを買ってきても良いよ。
リャーチャ:パラミスBを5枚買ってきます
シュウ:よしよし、心強い。
テンクール:よしよし、パチャかわいいな~。
リャーチャ:流石に最近は魔晶石も買えなかったから……
シュウ:でっかいトカゲがでっかいウサギのぬいぐるみを愛でてるようにしか見えんのがな。
GM:では、買い物OKのようなのでシナリオを進めていきます。
4 アシュリー
知能:高い 知覚:五感 言語 交易共通語、ザルツ語、魔法文明語、魔動機文明語(読文)、汎用蛮族語
生息地:- 反応:中立
知名度/弱点:8/- 先制値:11 移動速度:10 生命抵抗値:6(13) 精神抵抗値:8(15)
攻撃方法命中力打撃点回避力防護点HPMP
短剣5(12)2d+24(11)32448
「真語魔法3レベル/魔力7(14)」
3レベルまでの真語魔法を行使できます。効果や結果は個々の魔法を参照してください。
「操霊魔法4レベル/魔力8(15)」
4レベルまでの操霊魔法を行使できます。効果や結果は個々の魔法を参照してください。
「深智魔法3レベル/魔力8(15)」
3レベルまでの深智魔法を行使できます。効果や結果は個々の魔法を参照してください。
「魔法適正」
戦闘特技の《魔法拡大/数》《魔法誘導》を習得しています。
「行為判定/6(13)」
行為判定のうち、見識判定、構造解析判定、地図製作判定、病気知識判定、文献判定、宝物鑑定判定、魔物知識判定、薬品学判定を行うことができます。
「一般技能」
貴族レベル5、紋章学者レベル1、司書レベル4を取得しています。
「戦乙女の光羽」
自らが落下する速度を、通常の速度から羽が舞い散る程度の速度までの間で、自由に操れます。意識があるならいかなる状況でも落下ダメージを受けず、転倒しません。
「戦乙女の祝福」
補助動作で宣言します。同じ座標に存在する自身以外のキャラクター1体か、騎乗している騎獣(複数部位なら、そのすべて)に、3分(18ラウンド)の間、対象は生命抵抗力・精神抵抗力に+2のボーナス修正を得ます。対象が「分類:人族」「分類:動物」「分類:幻獣」でなければ効果はありません。この能力は1日に1回だけ使用できます。
行動ルーチン
1.PCのHPが50%を下回った場合、該当するPCに対しHPを回復させる効果を持つ魔法を使用しようとします。
2.2体以上の魔物が同座標に存在し、PCがその座標に存在しない場合、範囲を攻撃する魔法を使用しようとします。
3.ダメージを最も受けていない対象に対して、魔法を使用しようとします。
4.ダメージを最も受けている対象に対して接近し、短剣を使用して攻撃しようとします。
5.行動を行なわず、待機します。
魔術師ギルドの重鎮ミレイユ・ロウランの愛弟子で、ヴァルキリーの操霊術・真語術師です。冒険に出ていた経験はありませんが、師匠のフィールドワーク(という名の冒険)に同行していたため、新米冒険者よりも冒険慣れしています。
性格は温厚篤実で、出しゃばることはありません。しかし、意見を求められた場合や、自分の意思に反することをさせられそうになると、しっかりとした意見を述べます。
※2017/09/03 誤字修正、改行の追加。