少女と
初めまして
亜鉛と申します!
「あっ 書きたい」という衝動に駆られて書いたものなので
短いのですが、生暖かい目で見てもらうと光栄です!
冷たい
寒くて 寒くて 仕方がない
ぴちゃぴちゃと空から透明の物が落ち続けている
茶色の長い髪はびちゃびちゃに濡れて 凄く気持ち悪い
あーあ
だから ミズは
キ ライ なんだ
ふわふわして 温かい
いつも みんながくれた温もりだ
「大丈夫?」
いきなり女の子が僕の顔をのぞき込んで来た
黒くて綺麗な短い髪 照らされてより明るさをます焦げ茶色の瞳
あの子とは すこし違う
僕の 親友とは
「良かった…大丈夫そうだね、土砂降りの雨の中で倒れてたんだよ」
女の子は安心したようににこりと笑って 僕の頭をそっと撫でてきた
優しくて温かい
女の子はずっとこちらを見てニコニコしている
少し照れくさい
「君、帰る場所ないの?」
ずきりと胸が痛む
だいじょうぶ だいじょうぶ
「ないんだったらさ、一緒に暮らそうよ」
優しい瞳が僕を見て微笑んだ
それからは女の子と他の家族と暮らすようになった
凄く楽しい
でも
なにか
わ すれてるよ うな
窓の外は真っ黒だ
暑いのに寒い
体から何かが抜けていく
何処も彼処も真っ黒で
暗い
「もういらなーい可愛くないし!」
なんで?
「すぐ噛むわよね ケガするばっかりよ」
そんなこと 言わないで
「捨てよう、こんな汚い生き物なんて」
いやだ 助けて
誰か
だれか
『大丈夫?』
いつものこえだ
目を開けると あの子がいた
いつものあの子が
ああ良かった 僕は1人じゃないんだ
君がいるいつもの君が
笑ってる君が笑ってる
幸せで あたたかくて 僕は目を閉じた
『一緒にあそぼ!』
黄色い瞳の子が笑った
『うん あそぼ』
僕は今 あの子と ずっと ずっと 離れたところで暮らしてるよ
でもね 凄く幸せだよ なんでかな
「君、病気だったんだね」
病院に小さい声が響く
「私が早く気づいていれば」
透明のものが焦げ茶色の太陽から降ってくる
「ごめんね」
茶色い髪が少しずつ濡れていく
「ありがとう 私を笑顔にしてくれて」
綺麗な雫が、口元を濡らす
僕は 君に会えて良かったよ
猫は笑っていた