6話 本当の神話そして修行 その1
6話 本当の神話そして修行 その1
蛍火伽凛は自室で本を読みながら休日を過ごしていた・・・。
コンコンコン・・・
「だれ?」
「私です。」
「何の用、理瑚?」
「お嬢様のご友人と名のる方が2名要らしております。」
「名前は?」
「青噛様と白百合様でございます。」
ピクッ!・・・
「あの2人が・・・?何の用かしら? こちらへお連れして。」
「かしこまりました。」
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少し前・・・
「う~ん、蛍火家って言うわりには家が小さいね。
焔君が今住んでいる家の10倍位しかないね。」
「あ~そうだな」
咲の家も普通の家なのでこの屋敷より小さな家に住んでいるのだが、うちの本家を何度も訪れているので余り大きく見えないらしい。
「じゃあ行くか」
ピ~ンポ~ン
「どちら様でございますか?」
「すみません、伽凛さんと同じクラスの白百合と青噛ですけど伽凛さん居ますか?」
「少々お待ちください。」
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・・・現在に戻る
「お待たせしました。どうぞ中へお入り下さい。」
ギギギギギ~~
突然目の前の扉が開いた。その奥には一人のメイドが立っていた。
「ようこそいらっしゃいました。
私はお嬢様の専属メイドで名前は工藤 理瑚と申します。以後宜しくお願いいたします。
お嬢様は自室にてお待ちしておりますのでご案内させていただきます。」
そう言って現れたのは20代後半位と思われる背の高い一人のメイドだった。
「こちらになります。少々お待ちください。」
コンコン・・・・・・
「お嬢様お二人をお連れしました。」
「入れて」
「はい、どうぞこちらになります。」
「ようこそ、私の部屋へ。適当に掛けて。」
「こんにちわ~」
「こんちわー」
「それで・・・何の用で来たの?」
「焔君との修行、伽凛ちゃんもどう?って誘いに来たの!」
「修行・・・? なぜ私があなた達としないといけないの?
修行なら家でやっているので十分間に合ってるわ」
「まぁまぁ、それは後で分かるよ。絶対伽凛ちゃんのためになると思うの。ねっ! 一緒に行こう?」
「・・・・・・そうね。
分かったわ着替えるから外で少し待って。」
「オッケー」
俺そっちのけで話が進んでいることについて疑問を咲にもってほしいな・・・
「ねぇ・・・」
「うん?」
「青噛君は何の用で来たの?」
「俺はただの付き添い」
「そう・・・ならいいわ。」
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・・・・・・5分後
「では出発!」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「ノリが悪いよ~」
頬を膨らませてそう言う咲を無視して二人は出発した。
「到着」
「到着って・・・何も無いじゃない。」
蛍火がそう言うのも納得出来る。何故なら俺らが今いるのは蛍火の屋敷の5倍はある広い草原の前でそこには何も見えないからだ。