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第零事件『警察の切り札【死神】』

 あらすじにも書きましたが、そんなに長く書く気はありません。

 まあ、暇つぶし程度に読んで下さい。

 感想もらえると嬉しいです。

 シャンデリアが上から下がる豪華な一室に、何人かの人物が招き入れられていた。

 この部屋に、彼らが呼び寄せられたのは他でもない。

 つい数時間前、ここで殺人事件が起きたのだ。警察も呼んだのだが、この部屋は密室だった。

だから一度はその容疑者を全員、家に帰した。

ところが、たった一時間後、また警察から集められたのだ。容疑者を全員。


「こんな時間にワシらを呼ぶとは、警察も随分偉くなったもんじゃのう」


 老人の男性が鼻を鳴らす。


「そうですよ! 無能の警察(あなたたち)と違って我々は皆、忙しい身なのですよ」


 スーツ姿の青年が息巻く。


「たった一つの事件も解決できないなんて、この国の警察も地に落ちたものね」


 豪華な赤いドレスを着た女性も呆れている。


「迷惑な話じゃわい。大体そこにいる、老玖体(ろうくたい)殿とこの婆も、老い先短い身。人を殺めるなど……」


 鋭い目の老婆もそう文句をつける。


「で、一体何のようだよ」


 まだ冷静そうな奴もいるが、ガラの悪いオッサンだった。

 容疑者はこの五人だ。全員角界の名手だ。


「すいません。実はあなた達と話したいという人がいまして」


 そのプレッシャーの中、一人のスーツの女性が前に出た。


「誰じゃ、お主」


「失礼しました。私は警視正。宮園美々(みやぞのみみ)と申します」


 女性はそう言って(うやうや)しく頭を下げた。


「へぇ。その年で警視正……ね。で、私達に会いたい奴って誰なの?」


 女性はニコッと笑い部屋を、出た。


「それは、会ってからのお楽しみというところですかね」


 スーツの青年が、眼鏡をクイッと上げる。

 すると、後ろの扉から、一人の少年が入ってきた。

白い拘束衣で両腕を縛られていて、短いボサボサの黒髪で、身長は一六五センチほど、細い半目をした少年だった。


「ご紹介します。かつて、百七十八人を無差別に殺した殺人鬼、別名【死神】の神木(かみき)無威(むい)君です」


 美々がニコッと笑って言う。その瞬間、場が凍った。しかし老人、二人は動じなかった。


「何故その少年をここに連れてきた?」


「警察はその少年をこんな所に連れてきてどうする気じゃ?」


 すると無威は、一つフゥッとため息をついて言った。


「はぁ。別にこの人達に興味は無いけど、舞台を整えてくれてありがとう。美々姉さん」


「気に入ってくれたかな? じゃあ。始めてくれるかな。無威君」


 美々は笑って、無威とそんなやり取りをすると、無威は言った。


「失礼しました。ご紹介に預かりました。名前に意味は無いので、どうぞ。【死神】とお呼び下さい。それで僕がなんのために、あなた達と会わなければならないのか? という質問ですが。これは僕の趣味です。とはいえ、ホントは貴方達みたいな金欲や名声に溺れた人間とは、一分、いや一秒たりとも一緒に居たくないのですが、まあそれは、僕が、僕の物語の主人公で在りたいから。あまり気にしないで下さい。さて、では、僕がここで何をするのか? という質問ですが、これは簡単です。僕がこの事件を解決する。つまり、推理を披露だけです。ね? 簡単でしょ? という訳で犯人をいいます」


 周りを混乱させる言い回しを繰り返し、無威、いや【死神】は言った。


「【死神】が宣告します。あなたがこの事件の犯人だ」


 無威はかつて、百七十八人を殺した殺人鬼、しかし、今は警察に協力する少年、難解な事件を解決する警察の切り札、【死神】として生きている。


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