OPTIMAL PERSONA その4
ヒュ「どうしたレンシー?」
レ「いえ、何でもないですよ」
レンシーは少し気になっていた。
一目見ただけなのだが妙な胸騒ぎを覚えた。
これが一目ぼれってやつなのか。
エ「お宿を探しましょう」
ヒュ「そうしましょう、ね、レンシーさん」
レ「ええ、そうしましょう」
相変わらずの光景、四人は合流した後に宿を見つけ、観光気分で行った酒場での情報収集を早めに切り上げた。
ここでも収穫も無し、有名人の話は聞けただけだ。
酒も入りいい気分で眠気が襲ってくる。
ヒュ「それにしてもいい街だな、ずっとここに住んでいたいかも」
エ「やる事やってからね」
ヒュ「お堅いんですね、ふひひ」
エ「キャー、セクハラですぅ(棒読み)」
レ「何してるんですか、私の目が開いてるうちは・・・」
その悲鳴は唐突に、ホテルがある方から聞こえ逼迫していた。
絶え間なくざわめく街中は一瞬静けさを得るが、何事も無かったように元通りに。
エ「え?な、何?何かあった?」
レ「あっちから聞こえましたね、行ってみましょう」
それは表裏一体、何も無い日常だと思っていた光景はいつしか危うい生活の中を彷徨っている。
他者と自分、何の違いがあるのだろうか、同じ生き物である以外に大差は無い。
ただ少し別の道を進んだだけで、彼らは歩き私は馬車に乗る。
ほんの些細な事、歩幅が少し大きかっただけ、少しだけ振り向いただけ、少しだけ小さかっただけ、ただそれだけのことなのに。
元に戻すことはできる?どれが元の状態なのだろう。
私は偽っているの?そんなわけではない。
辛い思いをするのならこのまま終わってしまえば楽だろうと。
出来るならそれでもいい、しかし好き勝手に出来ないからこそ葛藤が生まれる。
常に日の当たる場所は私には必要ない、影に隠れ傷を癒す時間が欲しいと願っている。
どうして私は今ここで悲鳴を上げているのだろう。
とても恐ろしい、命の危険が迫ってきているかもしれない。
誰か、誰かっ。
人々は自分以外の事は殆ど興味がないのか、誰かが困っていても手を差し伸べる事をしない。
無暗に手を出すと自らに降りかかることを怖れているから、責任をとることができないから。
助けたいと思いつつも面倒なことに巻き込まれるのは御免だと見ないふりをしているのだ。
それが間違いだとしても時間の経過と共に忘れていくものである。
ただ、心のどこかに引っかかりがあり、それが後悔の種となり一生付きまとう。
あの時行動していればと俯くのだ。
保身の為に仕方がないとはいえ残酷である。
人一倍正義感の強いエモは真っ先に走り出す。
手遅れになる前に最善の事をしなければいけない。
それが急を要するのなら自らの危険はかえりみないのだ。
それをやめさせようとしてるのはヒュドラであるが、危険が及び前になんとかする為ちょっと苦労している。
悲鳴が上がったとされるホテルのある細い路地、そこでは誰かが今にも襲われようとしていた。
「あ、あ、助けて」
エ「やめろ!」
エモの声に気付いた暴漢は振り返ると舌打ちし逃げ去っていった。
無事を確かめる為に近づくと少女は安心したようにへたり込んだ。
ヒュ「大丈夫ですか?(・_☆キラーン」
少女「は、はい。ありがとうございました」
エ「怪我はない?」
レ「とりあえず明るい場所へ行きましょう」
二「どうするアイツ」
レ「追いかけたいですが、何を持ってるか分かりませんし今からじゃ間に合わないでしょう。」
ニアスの残念そうな顔、ネコはまだ魔法で大きくなっているのでスタンバイ出来ているが放つ事は周りの迷惑にもなるし、人ごみに紛れ込まれたら見つけられないだろう。
今はこの少女の話を聞いてみようと思った。




