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失われた宝石  作者: 田貫うどん
第六章
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Who's clown? その5

レンシー「戻ってこないですね」


小柄「そうだね」


レンシーは小柄と雑談をしていた。

話を聞いてみると意外とまともで常識はあるようだ。

ここぞとばかりエモ達の愚痴を小柄に語り出した。


小柄「あんたも苦労してるんだね」


レ「こればかりは仕方ないですよ。分っていて旅をしてますから」


小柄「旅かぁ・・・いいなぁ」


レ「ところでさっきはウサギを捕まえようとしてたんですか?」


小柄「ええ、かわいいじゃない。ペットにしようと思いまして」


ニアスと似たような性格をしているようだが、ニアスの方がもうちょっと大人しい。

聞けば何か月も前から捕まえる準備をしていたらしい。

それを私たちが邪魔したと思っている、そんなはずはないのだが。


小柄「実は私、家から殆ど出た事がなくて、思い切って抜け出してきたんですよ。図鑑でしか見た事のなかった動物を捕まえようと」


レ「そうだったんですね、邪魔して申し訳ない」


小柄「私も少し大人げなかったです。ちょっと驚いたもので」


驚いたにしてもあの剣幕それにもの凄い攻撃的な行動、これら以外にも理由がありそうなものだが。

言わぬが花、さわらぬ神に祟りなし今は何も言うまいと心に決めたレンシーだった。

時間は過ぎれどエモ達は戻って来ない、まさか置いてけぼりって訳ではあるまい、気長に待とうとしてもこの小柄との話はそろそろ尽きそうである。


レ?「しかしこの娘、私の好みですよ。周りに誰も居なければ誘拐してしまうのに」


レ「こらこらやめなさい。まったくどういった教育受けてるんですか。友愛してしまいますよ」


小柄「声真似はそれほどうまくできなかったか」


冗談を交えて話していた所、小柄の腹が鳴った。

結構時間が過ぎて、緊張していたせいで空腹など気にもしなかった。

レンシーはエモとヒュドラ用に持っていた食料を渡した。


レ「私はそろそろ先を急ぎたいのですが」


小柄「そうですね、私はもう少し粘ってみますわ」


レ「それではお元気で」


軽く会釈し、前に進もうとした時、目視できる距離にエモ達が見えた。


レ「あ、戻ってきましたね」


小柄「良かったですね」


レ「これはお仕置きしないといけませんね」


レンシーは棍棒を肩に担いだ。

それを遠目で見て分かったヒュドラだけがニアスの猫の陰に隠れたのだった。



「ああああー姫様ああああーーー」



あ、何か来た。

小柄を見るやいないやエモ達と一緒に居た老人がレンシーに近づいてきた。


老人「はぁはぁ、ここに居たんですか、探しましたよ姫様」


レ「姫様?」


老人は小柄を見て確かにそう言った。

姫・・・?姫!?


小柄「何よ、追ってきたの?ひつこいわね毎度毎度」


老人「それは姫様が逃げるからでしょ」


レ「姫ってこの子が?」


老人「ええ、この方はルリ姫ですよ。そして私は執事です、以後お見知りおきを」


執事の後方で大声をあげながらエモ達が到着した。


エ「足早いよ、本当に死にかけなの?」


ヒュ「やぁレンシーお久しぶり」


レ「呆れましたよあなた達には」


レンシーの小言は程々に、執事と名乗った老人に聞くところによると小柄はとある都市の姫で、有名人らしい。

この国には国を象徴する国王や姫が居るが、そういう類ではなく、名家生まれの娘である。

田舎者のエモ達はそんなことは知るはずもなく面倒なバカ野郎と思っていた。

姫という呼称は彼女自体嫌がっていて、親からの抑圧が酷いので度々家を飛び出しては執事が探し回っている。



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