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失われた宝石  作者: 田貫うどん
第五章
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晴れた終わり その1

ヒュドラ(以下:ヒュ)「やぁこんにちは。元気?」


司祭に話しかける。

物置部屋の中にいた司祭は怪訝な様子でヒュドラを見ている。


「いきなり来るなんてマナー違反ですよ。予め連絡入れてもらわないと困ります」


ヒュ「すまない」


「あなた見ない顔ですね。初めてですよね?誰から聞きました?」


ヒュドラは困惑した。そう言われても知るはずもない。

ここは適当に誤魔化してしまおう。


ヒュ「ああ、えーと名前はなんだっけかな。酒場の少し小さい奴だよ」


「えーと、酒場の小さい奴ねぇ・・・コナーズさんかな?」


よし、うまくいったぞ。そして曖昧に答えればなんとかいける!


ヒュ「確かそんな名前だったかな」


考え込むふりをして目線を逸らす。

そして司祭をよく見たら少し若いのにハゲ上がった頭をしている。

笑いが込み上げるが、ここは我慢のし時だ。

全てを台無しにすることは簡単だ、それをやってしまう子供ではない。


ヒュ「ぶふっ・・・あ、失礼」


「まぁいいでしょう。次からはいきなり来ないでくださいね、こっちにも準備があるんですから」


ヒュ「ああ、そうするよすまない」



どうにかこの場は誤魔化せた。

この次にどう出るかが問題だ。

こいつは何を企んでいるんだ、麻薬取引か?それとも別の事なのか?


「ところでどうします?」


ヒュ「な、何をですか?」


「何って、分かってるでしょ」


ヒュドラは考えた。

もしかして、俺を誘っているのだろうか、と。

いや待てよ、そんなはずはない、決して。

何と答えればいい、うまく対応できるだろうか。


ヒュ「モノを見せてくれ」


「いきなりですか?」


ヒュ「ああ、お前の持っているモノを見せてくれ」


熱の入った言葉は司祭の心を揺らし、異様な雰囲気を作り出した。

あれ?なんか変な方向にいってしまったぞ。


「分かりましたよ。ちょっと待っててください」


司祭は服のボタンを一つ、また一つ外し上着を脱いだ。

その光景に目を逸らすわけにもいかず、熱心に見ていたものだから司祭は少し顔を赤らめた。

彼の姿はまさに吐き気を催すほどに!

それは置いといて、司祭の服に縫い込まれていたある小さな袋の中に、見慣れぬ透明な結晶があった。

これは、麻薬だ。

ヒュドラの目には分かる、ぺろっ、これは!と舐めずともその物質から放たれる禍々しいオーラは魔法使いだからこそ理解できた。

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