表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
失われた宝石  作者: 田貫うどん
第五章
51/128

アポリア その4

鏡は重かったが、固定するための段差が予め作ってあったので少しずつ持ち上げ這って中へ入った。

どれくらいこの通路が続いているのだろうか、まだ先は見えず暗く狭い光景は滅入ってしまいそうだ。


ヒュ「ここは本当に墓か?何かの施設なんじゃねぇか?」


ヒュドラも流石に疲れているようで愚痴をこぼす。

麻薬の取引に使われるならより複雑な場所を選ぶだろう、

レンシーはこの納骨堂こそ取引にふさわしい場所だと思っていたが、隠し扉はあるがその先に続くのは一本道なのだ。

まぁその道が長いのが問題なのだが、もしかして別のことに使ってるのでは?と考え直していた。

昔読んだ本にそんな話はあっただろうか・・・。


エ「こっちの方角はでかい教会本部に向かってるね。繋がってるのかな?」


教会幹部の非常通路が有ってもおかしくない。

しかしながらそのような通路は一般には知らされることはなく、レンシーのような司祭やその上の人も知る由もない。

幹部がこっそり抜け出し、身分を偽り町で慈善行為をして、実はあのお方は教会の偉い人なのよ!なんてこともある訳がない。

もしくは幹部が町に出てきて悪いことをして教会のせいにする、一番偉い人の信頼が崩れ自らは地位があがる、これはある!

それはともかく、エモの言うとおり、この道は教会に続いているようだ。

町から離れた納骨堂から続く長い通路の疑問も終点が教会だと考えれば納得だ。



忘れていると思うが、町から町への移動手段には徒歩や馬車の他に一つ重要なものがある。

都市には魔法の力を使ったテレポートセンターがあり提携している町との移動が一瞬で終わるというものもある。

だがこれには多額のお金が必要になるので常時使用することは一般人にはできなかった。(第一章 旅立ちの日その2)



教会トップにでもなれば町から町への移動はこの魔法の力を使うだろうし、偉い人は歩くことは無く、足は細り腹は出る。

見た目は醜く心も然りというわけだ(レンシーの偏見がかなり入ってます)。

この通路は魔法を使った移動手段が確立されてなかった頃の物であることは間違いないだろう。

先の戦禍ではこの教会が壊れたとは聞いていない。

実際に使われた事はないだろうが、何かしらの違和感があることは否めない。

と、レンシーは上記のことをよりくどく皆に話した。


ニアス「え?もう一回言って」


ヒュ「え?なんだって?何か言ったか?」


エ「落ちは?」


心無い仲間の一言でレンシーの心は折れそうになった。


レ「いえ、何でもありません、先を行きましょう。たぶん教会に繋がってると思いますよ」


エ「長いもんねこの道。それにしても少し疲れたよ。ここらで休まない?」


レ「もうすぐ終わりが見えてきそうな感じですよ、頑張りましょう」


感覚的にはもう教会目前である。

が、勝手な予想の中で教会が終着点だと思い込んでいるだけで実際にはどこへ通じているのか分からない。

だが、もうすぐ終わると自らに思い込ませなければ先へと進む原動力にはならないのだ。

最初はあるはずがないと思っていた宝石も、存在すると確信に変わった時にどれ程心が弾んだだろうか。

歩みを止めなければ終わらないことなど無いはずなのだ。


ヒュ「ああ、早く進もう。俺の膀胱が悲鳴を上げ始めている」


エ「それ二度目だぞ」


更に歩みを速めた。

膀胱が~のくだりは「宝石の真偽 その3」参照を

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ