表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
失われた宝石  作者: 田貫うどん
第三章
29/128

斜陽の緋 その1

次の日、町の人達は教会主導の元、いなくなった人たちの捜索を開始する。

男は意識を取り戻しいろいろ語ったようだ。

これで大部分の人は探せるだろうが、まだ安否の分からない人もいる。


BB「幼い子供も犠牲になっているとは、なんとも嘆かわしいことです」


地中で見つかった子供は生前の姿を留めてはいなかった。

人々は涙を流し嗚咽を漏らした。

町中に鐘の音が響く、死者を送る為の悲しい音色が。


エモ達は教会を出てどうするか考えた。

町の人と一緒になって探すのを手伝うのか、それとも先を急ぎ宝石を探すのか。

ヒュドラは先を行くことを提案し、レンシーは手伝おうと言う。

エモはどっちでもよかったが、出来る事はやったのだからあとは任せてもいいと思った。

しかしレンシーは「少しだけですから」と手伝うと言って聞かない。

宝石を探すのが先決とはいえ、手伝いを無理に断る理由が無い。


レンシー「早速ですが、いなくなった人のリストアップは出来てますので町の人と手分けをして探す事になりました」


犯人が告げた犠牲者の居場所は他の人に任せ、未だ行方が分からない人たちを探すことになった。

子供二人と大人一人、他の町に居ればいいのだが恐らく殺されているだろう。

手がかりは何も無い。


ヒュ「情報集めないことには見つける事は不可能だろうな」


エ「ヒュドラのさ、杖を倒した方角にいるって事ない?」


ヒュ「無理だな、探索の魔法は覚えてないし。それで、対象はどんな奴だ?」


レ「子供の方は兄妹ですね、特に司祭が気にかけていた子たちです。大人の方はこの町の鉱山で働いていた男性です」


改めて説明、このブラックベリーという町は鉱山で栄えています。

労働者の多くは鉱山で働き、飲食店が多く旅人も通過する時には必ずと言っていいほど足を止め滞在します。


ヒュ「成程ね、先に子供の方を探すか。優先順位は子供が先だろ?」


ヒュドラの言いたいことは分かるが、命の重さは誰でも平等である。

レンシーも「そうしましょう」とは直ぐには言えない。

未来を担う子供たちは重要だ、だからといって働き手が重要ではないはずはない。

生きていて欲しいが心の中では最早絶望的なのは分かっていたので実際にはどちらが先でも問題はない。


レ「まずは今は使われていないトロッコのレールのずっと先に何か見たという情報があります」


エ「それ明らかに死亡フラグだよね?」


ヒュ「行ってみようぜ」



鉱山から続く廃村までのレール。

誰も手入れをしていないので錆びて朽ち、鋭くなっている断面が突き出ている場所もある。

雑草や枯れ枝が折り重なり合っているレールの上、これまた錆びた車輪のトロッコが乗っている。


レ「使えるなら使ってもいいと言っていましたが、これでは使えませんね。レールに沿って行きましょうか」


情報の場所は廃村になっている場所の手前らしい。

ついでに廃村も調べることになった。

この町からは結構な距離がある、行って帰ってくるだけでも一苦労だろう。

しかも足元は平坦であるが色々な物が散乱しているので歩きにくい。

エモは颯爽とトロッコに乗り木枠を握っている。


エ「出発進行」


レ「トロッコに乗っても誰も押しませんからね」


ヒュ「やれやれ」


ヒュドラは呆れた様子でトロッコに乗り込んだ。


レ「お前もかよ!」


ヒュ「実際問題さ、あるんだから使おうぜ。障害物が有ったら退かせばいいじゃない。遠いだろ廃村までは。」


ヒュドラとエモの説得で渋々トロッコを使うことになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ