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失われた宝石  作者: 田貫うどん
第三章
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Beauty Blood Monstar その2

まずはヒュドラの魔法で辺りを明るく照らすライトの呪文を唱えた。

これで霧の中といっても少しは戦いやすいだろう。

風を起こし霧を払うこともできたが、湿気が多いので長くは保てないだろう。

今回の戦いもエモがメインで戦っていく予定だ。

エモしか前線がいないからだ。ヒュドラは攻撃魔法を使えるが、性格に難があるせいか邪魔する魔法の方が得意だ。


ヒュ「レンシーも前線いくか?」


レ「そうですね、隙があれば行きましょう」


エ「いくぞぉぉ」


槍の男の腹部を狙い突く。

軽やかなステップで避け反撃に備えている男、そうはさせまいとヒュドラはレッグロック(足止め魔法)をかける。

がっちり決まった足枷も男にとってはただの空気と同じようで、蹴りあげた時には外れてしまった。

槍による絶え間ない攻撃を縫い、渾身の一撃を食らわせる。

エモは避けきれず飛ばされ槍を手放してしまった。

そのまま上に乗り顔面目がけ拳を振り上げる。


ヒュ「アームロック(腕固定の魔法)だ!おいレンシー」


レンシーは持っていた棍棒を振りかぶり男の脇腹を攻撃する。

効いてはいない、だが怯ませることはできたはず。


男「お前らしつこいな、そんなにこいつが大事か?そうか、へへ」


笑いながらエモを殴る、両手で顔を守りながらどうにかしようと足をばたつかせた。

それでも何度も殴り続ける男、流石のエモも守りきれなく悲鳴を上げている。


ヒュ「まずいな、レンシーいけるか?」


レ「任せてください、この日の為に鍛えてますから」


頼もしい一言。

レンシーは司祭だ、いつもヒュドラが言うような背教者ではない。

司祭は基本的には力も無く、後方支援をする何でも屋だが、このレンシーはちょっと特殊で、支援も得意なのは当たり前でしかも攻撃もここぞという時に凄い力を発揮するのである。、

その力を使う時が今来た。

自らの力を増幅させるという戦士では当たり前の技を使うことができるのだ。

しかし使ったらその反動で数日は寝込まなければならないことは言っておこう。

使い勝手が悪く、ピンチの時にしか使えないが、実はいつも使いたいと思っている。


レ「おい、こっちだ。よそ見をするな!」


握られた棍棒はヒュドラのかけたファイアで燃えている。

そしてそれで思いっきり殴りつけ、言葉遣いもちょっと威圧的だ。

首筋に当たった棍棒、そしてバキッと音を立てて折れた。

流石に痛そうに転がった男、頭を抱えうずくまった。


ヒュ「エモ大丈夫か?」


エ「な、なんとか・・・」


酷く腫れ上がった顔、レンシーの治療が必要だろう。しかし今はそれどころではない。

ゆっくり立ち上がった男はご立腹な様子。

頭をさすっている。


男「久しぶりだ、こんなに苛立つのはよう。殺してやるからな絶対にだ」


レ「どうしてこのような事をしているんです?」


男「どうしてだと?たぎるんだよ俺の血がな。この宝石を手に入れてから果てしなく欲望が湧き出してくる。

力も前より溢れてくる、殺したい。殺したいんだよ!!」


男の手に持っているのはエモが持っている宝石と似たものだった。

やはりこいつも宝石の影響でおかしくなっているのだ。

前奴らは力に取り込まれ洗脳状態になっていたが、この男は自分の力を増幅させているようだ。

それなら話は早い、奴から宝石を奪えばいいだけだ。


ヒュ「おい、こっちだ木偶の坊」


ヒュドラは男の気を引き・・・性的な意味ではなくおびき寄せる。

案の定男はヒュドラに向かっていく。

追い詰めたと思われた時にフライ(空中浮遊)の魔法を使う。


男「空へ逃げるとは卑怯だぞ」


追い詰められたのはヒュドラではなく男の方だった。

男はヒュドラを目で追っている。つまり隙が出来たのだ。

レンシーは男が宝石をしまった場所を見ていた、そこを狙って宝石を男から離せられればどうにかなるかもしれない。


レ「エモまだいけますか?」


エ「もちろんいける」


手早くヒールでエモを回復させる。

二人で狙えばどうにかなるだろうか。

ヒュドラの作った隙でどうにかなるとは思えないが。

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