宝石の真偽 その1
序章から第一章までのあらすじ
東の方から太陽が沈まない異常気象を解決するために、伝説的な昔話を信じる主人公のエモ。
求めるのは集めると何でも叶うんじゃないかと言われてる宝石の欠片。
近所に住む魔法使いのヒュドラを連れ次の町を目指し、そこで旧知の司祭レンシーを連れ更なる町へ。
モスグリーン町の食品加工工場でなんだかんだの末、宝石の欠片を見つけることが出来た。
そして次の町を目指すのである。
登場人物
エモ:主人公で槍遣い
ヒュドラ:魔法使い
レンシー::司祭
会話は基本的に括弧内の先頭に登場人物名が入ります。
例その1
エモ「こんにちは」
例その2
エモ(以下:エ)「こんにちは」
例その3
エ「こんにちは」
↑1~3は全て同じです。
省略で表示する時としない時があるのでそれは途中で名前を忘れないような対策です。
昨日まで降っていた雨も、今日は降っていない。
整備はされているが水たまりが多いこの道の先にあるはずの町はまだ見えてこない。
足場が悪いので泥水が跳ねブーツにくっつき乾いていく。
そんな細かいことは気にしようとせず先に進んでいる。
急ぐ理由はあるが、焦り過ぎ失敗することは多い。
慎重にいけ、ヒュドラの第一声はこれだ。
何事も慎重にいかなければ自らの身を守ることも出来ない。
まして、世界を救うなど出来るはずもない。
だから慎重に。
誰もが昔話だと思っていた宝石。
今その一部の欠片が手の中にある。
本当に存在していたのだ。
だがこれが本物かどうか分からない。
誰も見た事のない宝石、本物なのか?
考え出したらキリがない。
モスグリーン町を出発する前のエモたち、次にどの町へ行こうかと食事中に話し合った。
ご飯を食べお腹も膨れいい具合に眠くなっていた時にふと疑問を持ったのだ。
エモ(以下:エ)「これって本物の宝石なのかな?」
ヒュドラ(以下:ヒュ)「そうだよ」
レンシー(以下:レ)「私には見分けつきませんよ」
エ「もしかしたら偽物かもしれないよ」
レ「その可能性もありますね」
ヒュ「本物だよ、見れば分かる」
ヒュドラは自信があるようで本物だと言い張る、しかしエモとレンシーは半信半疑だ。
これから行くところがなければこの宝石が本物か確かめに行こうよとエモ。
本物に決まってるとヒュドラ。
話し合いでも決まらないので多数決をとると、ヒュドラの負けが決定。
次に行く町は宝石商人がいる町になった。
宝石商人はどこの町にいるわけではない。
店を構えず町から町へ移動する商人の方が多かった。
その中でも宝石鑑定士は数少なくどこにいるのかも分からなかった。
レ「私の知り合いなら宝石商人が居る場所を知っていると思います」
ヒュ「あのさ、レンシーって結構凄いよね」
エ「何でも解決してくれるもんね」
レ「いやいや、ただ司祭という立場を利用しているだけですよ。何分司祭というのはこの国では地位が高いといいますか・・・」
ヒュ「何だと?この俺ディスってるんすか?そうなんすか?」
エ「ヒュドラ無職だったの?」
ヒュ「ちょ、俺は魔法使いだし。たまーに国から依頼もくるんだぜ」
レ「エモは知らないと思いますが、ヒュドラはこう見えて凄い力を持ってるんですよ」
エ「マジで?ドラゴンに変身できるの?」
ヒュ「それは無理だ」
他愛もない会話、このひと時は心も体も癒してくれる。
そろそろ行きますかと席を立つ。
ヒュ「店員さん、支払いはレンシーがするので」
レ「え!?聞いてないですよ」
エ「それじゃ私が払うよ」
ヒュ「仕方ない俺が払うよ」
二人の顔を見て察する、アレをやらせる気だなと。
レ「それではお願いします」
ヒュ「おいこら、乗れよ」
エ「ヒュドラごちそう様」
マジか・・・とため息をつく、自業自得とはこのことを言うのだ。
さて、次の目標は[今持っている宝石の欠片が本物かどうかを調べる]ことに決定。
まずは真贋をはっきりさせなければいけない。
最終的には宝石探しなのだが、大を成すには小からと言われるように、出来る事からやらなければ。
いきなり家の外に放り出され野良犬と戦えと言われても無理な事と同じように、準備する期間も必要なのだ。
モスグリーン町を出て東の方角に大きな川がある。この川を渡った先に大きな町があるのだ、たぶん。
ヒュドラの持っている地図には大きく書かれているが、何分嘘くさい地図なので本当にそこに町があるのか不安である。
とにもかくにも先へ進まねば話は進まない、準備を整え出発進行である。




