eternal return その2
解決策が無いまま村長の家を後にする。
どうしたらこの状況を打破できるのだろうか。
とりあえず今はニアスに任せるしかないだろう。
村の商店で様々な食べ物を買いこみ歩みを進めた。
見渡す限りの小麦畑の先へ、狼が住んでる場所はまだ遠いようだ。
ヒュ「しっかし、俺らも所謂旅人じゃん?そうしたら狼に襲われちゃうんじゃね?」
エ「そうだね、その時はヒュドラを差し出すとするよ」
ヒュ「相変わらず酷いな」
レ「ニアスがいるから大丈夫でしょう」
二「大量に来たら対処できませんが」
こんな調子で村からかなり離れた所まできてしまった。
平原の傍に崖がある見晴らしもよくいつ襲われてもいいような景色が広がっていた。
二「なんとなくここらへんに居そうな匂いがする」
ニアスが辺りを見回す。
いるか分からいがそう簡単に見つけられる訳ではない。
相手も警戒しているだろうし、まだ昼過ぎなので日も出ている。
ヒュ「狼って夜行性だっけ?」
二「たぶんそう」
レ「もう少し先へ行って野宿の準備を、その後に手分けをして狼を見つけましょう」
ヒュ「一夜を明かすのか。危険だな」
レ「それまでに見つかればいいのですが」
エ「頑張るよ」
レ「ついでに薪も集めておいてください」
エ「人使いが粗いな」
その後、いくらか離れた場所へ来てみたが狼は見当たらず、日は落ち始めてしまった。
ヒュ「そうそう見つからないよな」
エ「警戒してるよね」
二「あ!あれ見て!」
ニアスが指差す方に待望の狼が見えた。
ヒュ「手頃な大きさだな」
エ「可愛いね」
ヒュ「ちょっと遠いけど近づく前に逃げちゃうだろうな」
エ「うーん、分からないけど、なんとかやってみるよ」
静かに近づくニアス。
狼はこちらに気付いているのかどうか、ニアスが数メートルまで近付いてこちらに気付いたようだ。
後ずさりをする狼をジッと見つめるニアス、狼はまだ子供のようで興奮した様子で毛を逆立てていた。
ニアスは目を見つめたまま少しずつ近づいていく。
何もしないまま見守るヒュドラとエモ、レンシーはその時薪をくべて食事の準備をしていた。
二「こっち見て、そう、いい子。大丈夫、安心して」
ニアスはなおも近づいていた。
狼は最初は警戒していたが、相手が敵ではないと分かったようでニアスを待ち構えていた。
二「偉い偉い、さぁこっちおいで、ほら」
その言葉に釣られるように狼はゆっくりとニアスの方へきた。
ここで安心してはいけない、狼は獣であり、いる牙を剥くかわからない。
いきなり首に噛みつくこともあるかもしれない、慎重にいかなければいけないのだ。
だからといってヒュドラとエモにはどうすることもできなかった。
ニアスは尚も狼を手招いていた。
そして、狼はニアスに近づきなんと腹を見せているではないか。
これは服従の姿であり、野生の狼が見せることは決してないのである。
二「もう大丈夫だよ。みんな来ていいよ」
ニアスに呼ばれたがヒュドラとエモは戸惑っていた。
本当に大丈夫だろうか、もしかしたら噛まれるかもしれないと。
だがニアスを見ていると大丈夫そうな気がして近寄った所、案の定ヒュドラは少し噛まれてしまった。
ヒュ「ま、まぁこれで一先ず目的達成だな。ニアス、その狼どうするんだ?」
二「このまま連れて行っても大丈夫そう。レンシーの所に戻ろうか」
エ「なんか犬みたいだね」
二「私から見れば犬だよ・・・やっぱ狼か」
辺りはもうすぐ日が落ちる頃になっていた。
ニアスの後を狼は追従している、流石はニアスというところか。
レンシーの元へ行き今後どうするか話し合うことにする。
レ「あ、その子ですか、やりましたね」
二「楽勝でした」
レンシーは集めた薪に火をつけ食事の準備をしていた。
長期戦を予想していたレンシーは驚いていた。
レ「今から村へ帰るのは危険そうですね、ここで一夜を明かしましょう」
ヒュ「分かっていたが、ここも結構危険じゃないか?」
狼捜索で辺りを見ていたが、いつ襲われても仕方ない場所にエモ達はいる。
レ「でも崖の近くだし大丈夫ですよ、囲まれはしないです」
そうかな?とエモは思うのである。
手練れである旅人も狼に襲われている事実があるので安心することはできない。
どうすればいいのか、と考えていたが、早朝からの行動でエモは眠くなっていた。
レ「心配する事ありませんよ、火を絶やさないようにしましょう」
ヒュ「見張りはどうするよ」
レ「まず私がやりましょう、皆さん疲れたでしょう、休んでください」
確かに狼を探すために皆疲れていた。特にニアスはずっと神経を尖らせていたに違いない。
狼を抱きかかえすぐさま横になって眠ってしまった。
内容を一部修正しました。




