#1 営業マン
【コンビニに来ました】このテーマを主人公別で表現してみる短編です。
今回の主人公はブラック企業に勤める営業マン…ですが?
自動ドアが開いた瞬間北海道の雪原に放り込まれたような感覚がスーツ越しにも感じる,だがこんな外の状況じゃ冷たすぎる冷気ももはや心地よいものである。「ああ、今日は一段と暑いなぁ」外気温は30℃,札幌といっても最近の猛暑は侮れなくなっていて温暖化の影響でこのバカ高い弁当の底のように暑さが底上げされている。今日も時間がない…イートインで素早く食べよう。まあ私がどれだけ速くむさぼろうが今日中のノルマは夕焼けのと共に届かず1日は自分のデスクで終わる。ああ,そう考えると午後の足取りも食うスピードも落ちてくる。「ここからさらに給料引かれたら今度こそ生活が厳しい,明日からコンビニ行くのやめようかな」ここは自宅から相当近いために残念だ。そもそもうちの会社はノルマが厳しすぎるのに給料は一向に増えない。夜になれば節電とか言ってクーラーを消すし,まあいわゆるブラック企業なんだが。今思えば昼のこの場所にいる時間が唯一の幸福,オアシス,桃源郷。もうここから出てまた次の営業先へ赴くなんてもう考えたくない。「なんかこう…24時間クーラー・暖房完備、だれも買わない底上げのバカ高い弁当(余ったら)食べ放題,わざわざ自分から向かわなくても相手からこちらに来てくれるような仕事…!」自分の思考より本能がその結論にたどり着いていた。弁当を食らいつくすと私は急遽変更された午後の営業先二件へ赴いた。
ということで,一件目は自分が勤めているブラック企業へ退職をするため営業に,二件目はそのコンビニへ面接に行く営業へ。というオチです。短いですが最後まで読んでくれた方ありがとうございました。




