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2話 余命あと、15時間。

午前9時 - 普通の朝


結衣は、どうしても学校に行きたかった。

最後の日だとしても、いつものように友達と過ごしたかった。

母親に何も言わずに家を出た。

学校の教室に着くと、いつも通り、友達が元気に話している。

彼女たちの笑い声が、結衣には少し遠く感じられた。


「結衣、どうしたの?」

友達の彩花あやかが心配そうに声をかける。


結衣は笑顔を浮かべる。


「なんでもないよ、ちょっと寝不足なだけ。」


彩花は

「また遅くまでゲームしてたんでしょ?」

と冗談を言ったが、その言葉が結衣の胸に突き刺さる。

何も言えなかった。

普通の一日がこんなにも切なく思えるなんて。

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