プロローグ
魔法やドラゴンなどがいる王道異世界の舞台。ここは異世界のヴァイス・ドウリーム王国と呼ばれている。この王国のとある研究室に年老いた男の科学者が地下室に向かっていた。
ピッピッ
その科学者が隠しコマンドを入力すると扉が開き中には大きなガラスカプセルがいくつもあった。科学者は迷わずに真ん中のカプセルに近づいた。そのカプセルには大量のホースが繋がっている。
「おいっ!ちょっと待てよ…」
「っ!!」
振り返ると全身黒服でガタイのよく、そして片目に傷があるドワーフの男が立っていた。科学者はその男を知っているようだった。
「なんの真似だ…」
「はあ?なんの真似だと?…それはこっちのセリフだっ!」
そう言ってそのドワーフの男は手に魔法陣をだした。
「貴様はジャッカルの中でも一、二を争う頭脳の持ち主だ…。今やめれば殺さないでおいてやろう…」
そのドワーフの提案を無言で無視して科学者はカプセルに設置してあるボタンにパスワードを入力し始めた。
「それが答えかっ!」
ドワーフはそう言って魔法を放った。だがその科学者はそれを想定していたのか、素早い動きでその攻撃をかわした。
「お前っ!まさか魔法石で…」
パリンッ!!
かわしたことでその魔法はカプセルにあたった。カプセルにどんどんヒビが入っていく…。
さっきまで余裕ぶっていたドワーフの顔はみるみる青ざめていった…。
「て…てめぇ!!舐めた真似をっ!!」
するとそのカプセルから大量の液体が流れ出た。
「っ!!」
そしてそのカプセルからずぶ濡れの少年が出てきたのだった。