第2話 魔法学校
魔法学校には無事着くことができた。
俺のクラスは…………あった。
緊張する。俺は転校という形だ。前世のように虐められないだろうか。というか、前世の記憶が少しずつ戻ってきていることに気づいた。出かける前に足が震えていたりしていたのも、それが原因か。
まあいい。この扉を開けよう。
「失礼します…」
「あなたがアステリアさんですね?」
教卓に立つ先生らしき人。
「私の名前はラスタ。ラスタ先生と呼んでください。早速自己紹介しましょうか!さあ、みんなに向かって!」
一般的な自己紹介をしておこう。
「アステリア・アルベルトです。よろしくお願いします。」
よし!普通に言えたな。
「アステリアさん。貴方の席は…そうね…あの金髪の女の子の横に行ってちょうだい。」
先生に言われた通り、席に着いた。
「アステリアくん!私の名前はルイシャ。みんなからはルイって呼ばれてるよ!これからよろしくね!」
めっちゃ元気でいい子そうな女子キター!
だがここで取り乱しては俺の花の学園生活がなくなってしまう…冷静に…
「ルイシャさん。よろしくお願いします」
「敬語じゃなくてもいいよ!気軽にルイって呼んで!」
「分かったよ。ルイ。」
もう授業が始まる時間だ。一限目は…武術ってことは前世の世界だと体育か。ちょっと楽しみかも。
「では10分までには着替えて、グラウンドに集まっていてね!」
はーい
まずは着替えよう。この世界の体操服は動きやすいな。よし、グラウンドに行こう。
「あ!アステリアくん!一緒にグラウンドまで行こ!」
待て待て待て待て!これは脈ありか?脈ありなのか?こんなに積極的な子だとは…惚れてしまうだろ!
「うん!一緒に行こ!」
冷静に返して、良いやつアピールをしておこう。
「アステリアくんにもあだ名欲しくない?そうだな…アスくんとか、リアくんとか、迷うなー」
「何でもいいよー」
「じゃあ!アスくんって呼ぶね!」
「うん!」
「もうグラウンドだよ!」
おおおおおお!めっちゃ広いじゃん!
「そういえば、武術って何習うの?」
「今は凱流を習ってるよ!」
「凱流ってどんなの?」
「この世界には色々な流派があって、その原点がこの凱流なの!これは的確に攻撃を与えて、受け身をとったりと、バランスがよく幅広い人が愛用しているの!」
「すごいね!楽しみだなぁ」
「はーい!皆さん!もう授業が始まるよー!」
「アスくん!急いで行こ!」
「あ、うん!」
「今日は対人練習をします。皆さんには防御魔法と、痛覚麻痺魔法をかけますので、今まで習ってきた技を使っていきましょう!」
すごいな。魔法って本当に応用が効くんだ。
「先生!僕はどうすればいいでしょうか?」
「アステリアさんは…20分くらい技について、私が教えますのでそれが終わったら参加しよっか!」
「では皆さん各自でしてください!」
「早速教えるね。まずは攻撃から。相手の視線をよく見て、死角から攻撃を当てる。分かった?そして、防御。相手の体の全体を見て【どこに】【どうやって】攻撃がくるか予測し、そこに蹴りを入れて防ぐよ!あとは………」
20分が過ぎ…
「これで終わり!じゃあアステリアさんも参加してきて!」
「分かりました!丁寧にありがとうございます!」
楽しみだ。これで活躍して女の子からモテモテになったらどうしよう…想像するだけで夢が広がるぜ…
「おい!転校生のアス…なんかだよな?俺と戦えよ!」
なんだこのどこぞやのガキ大将みたいな奴は。見るからに低脳そうだ。見てて吐き気がする。
「いいですよ。」
冷静にクールキャラを演じよう。
「お前を完膚なきまでに叩きのめしてやるよ!」
おうおう。結構言うじゃねえか。
「ルールはこの線を出たら負けだ。魔法を使ったりするのは無しだ。」
「分かりました」
このガキ大将の取り巻きが始まりの合図をする。
「よーい始め!」
ガキ大将は何も考えずに殴りかかってくる。
「くらえー!」
まあここは受けてみるか」
俺が顔を腕で守り、そいつの拳が当たる。
重い。これはまずい。俺の体は数メートル吹き飛ぶ。
「流石です!ザンガさん!格の違いを見せちゃってください!」
取り巻きはテンションが上がっている。
このガキ大将に勝てる方法は単純で、カウンターをすればいいだけの話だ。
案の定、追い討ちで殴りかかりにきた。
「これで終わりだー!」
すっ。横に避ける。そして腹に一撃。
「その程度かよ。」
ガキ大将には全くダメージがない。
うっ。拳が俺のみぞおちに直撃する。
俺は線から何Mも超えてしまい、負けてしまった。
「所詮、雑魚だな。これからは俺のことをザンガさんと呼べ!俺はこの世で最強なんだ。」
なんだこいつ。ウザすぎるだろ。
「わ、分かりました……」
クソックソッ!この世界でも俺はいじめられるのか…最悪だ………もう嫌だ……もう………
俺は悔しさのあまり、歯を食いしばって泣いていた。




