放置車両
一方通行の狭い道路をN氏は車で走っていた。すると、目の前に車が1台止まっている。狭い道路なので、どうしても先に行けない。N氏は自分の車から降りて、前の車に近づく。車の中に誰もいないようだし、周りに持ち主らしき人物さえいない。N氏は困った。狭い道路なのでUターンはできないし、バックで下がって、後ろから来た車とぶつかったら大変だ。しょうがないので、警察に通報するしかないが、あいにくちょっと出かけるつもりで外出したため、携帯は家に置いてきてしまった。しょうがない、近くの交番に行くしかない。N氏はこの道路の近くに住んでいるので、歩いて少しのところに交番があるのを知っていた。
N氏は交番に来てみたが、どうやらパトロールに出ているため誰もいないらしい。困ったが、とりあえず車に戻るしかない。放置車両の持ち主が現れたらとっちめてやろうとN氏は思った。
車が見えるところまで歩いて来ると、N氏は、あの放置車両がなくなっていることに気づいた。交番に行って戻ってくるまでの間に放置車両の持ち主が戻ってきてどこかに行ってしまったのだ。とっちめてやることはできないが、これで自分も発車できると思った矢先、自分の車のすぐ後ろに別の車が止まっていることにN氏は気づいた。中には誰もいない。これでは自分が悪者になってしまうではないか。N氏は急いで車に乗り、すぐさま車を走らせた。
N氏が交番まで歩いて行っているときまで時間を戻そう。
K氏は車を走らせながらとても焦っていた。突然、腹が痛み出し、とてつもない便意がやってきたからだ。彼は、いま走っている一方通行の狭い道路沿いのコンビニに行こうとしていた。すると、目の前に車が1台止まっている。どうやら誰もいないらしい。我慢の限界はすぐそこまで来ているのに、前の車が邪魔で先に行けない。しょうがないので、彼は車から降りて、早歩きでコンビニまで行く。
あと少しで漏れそうだったが、なんとかコンビニのトイレで無事、用を足すことができた。それにしてもあの車の持ち主はなぜ一方通行の狭い道路上に車を放置するのだろう。車に戻ったら、持ち主が来るまで待って、戻ってきたらとっちめてやろうとK氏は思った。
コンビニから出て、車が見えるところまで歩いて来ると、K氏は、あの放置車両がなくなっていることに気づいた。コンビニに行って戻ってくるまでの間に放置車両の持ち主が戻ってきてどこかに行ってしまったのだ。とっちめてやることはできないが、これで自分も発車できると思った矢先、自分の車のすぐ後ろに別の車が止まっていることにK氏は気づいた。中には誰もいない。これでは自分が悪者になってしまうではないか。K氏は急いで車に乗り、すぐさま車を走らせた。