↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/4

3.青年からの誘い。

今日はここまで。

次回更新は、明日の昼かな。眠いのだ(´・ω・`)


朝にも投げますわ(追記





「いやあ、助かったぜ。ありがとうな、姉ちゃん!」

「元気になったなら、それは良かった」




 ――数時間後。

 私の小屋にある小さな客間には、自分を含めて三人の姿があった。

 言わずもがな、先ほどの一件で助けた二人である。従者――ニアの方は正座をして、出された薬湯をチマチマ飲んでいた。対して主のケイロンは胡坐をかき、豪快に一気飲みして笑顔で言う。




「うん! 不味い!!」

「それはまぁ、美味いものじゃないからね」

「いやいや、それにしても程度があるだろう?」

「良薬口に苦し、ということだよ」

「素っ気ねぇなー……」




 この青年には、忖度や遠慮というものがないのか。

 私は自分の分を口にしながら、彼のことを改めて観察した。

 金色の髪に、蒼の瞳。ヤンチャな印象ながらも、見目麗しく美形と言わざるを得なかった。背も高くしっかりと鍛えているので、女性からの人気も高いだろう。

 そんな彼は小屋の内装が気になるのか、こんなことを訊いてきた。



「姉ちゃんは、ここに一人暮らしなのか?」

「ん、そうだね。もう何年になるか、分からないよ」

「ふーん……?」



 その上で、おかわりした薬湯を一口。

 やめればいいのに、また眉をひそめていた。



「それだったら、こんな噂を聞いたことはないか」

「噂……?」




 そして、ふと思い出したようにこう訊いてくる。







「不老不死の魔女が、この森に住んでいる……って話だ」――と。







 無邪気な声色とは裏腹に、視線は鋭い。

 私はほんの少しだけ肝が冷えたが、表情に出さず応えた。



「あぁ、それなら……」





 隠す必要もない。

 ただ、また避けられるだけだから。






「私のこと、だね」――と。







 その答えを口にして、しばし小屋の中には沈黙が生まれた。

 ケイロンは私を値踏みするように見てから二度、三度と頷く。そして、




「やっぱりな」




 あっけらかんとした表情で、そう言うのだった。

 私は一つため息をついて訊ねる。




「それで……? もしかして、村人の依頼で討伐にきたのか?」




 それは、もう慣れてしまった内容だった。

 私は魔女として恐れられている。したがって薬を受け取りながら、快く思わない者が刺客を送りつけてくる。こういったことは、今まで幾度となく繰り返してきた。

 今回もどうせ、似たような話だろう。

 そう思って私はケイロンを見て、ハッキリと伝えた。




「なにをしても、意味はないぞ。私は死なないからな」




 たとえ、剣で心臓を貫かれようと。

 たとえ、水の中に沈められようと。

 たとえ、火の中で燃やされようと。



 私は死なない。

 この『呪い』は、いまだかつて破られたことはなかった。

 だから、前もって忠告するのだ。



 なんの意味もないのだ、と。

 私はこれからも一人で生きていくし、変わることはない、と。






「あー……」

「……どうした?」






 そう思って、彼を見たのだが。

 どうにもケイロンは、難しそうな表情を浮かべるのだった。

 私はその意味が分からずに首を傾げると、青年はようやくこう口にする。





「最初はたしかに、そういう依頼だったんだけどさ。ちょっとばかり、都合が変わったというか?」

「なんだ、それ」

「いやー……。これが、なかなか言いにくいんだけどさ――」





 私は間に耐え切れず、薬湯を一口。

 その瞬間だった。





「――俺、姉ちゃんに惚れちまったみたいなんだわ」

「ぶふううううううううう!!」






 ケイロンが、爆弾発言を放ったのは……!



「な、ななななな!?」




 私が目を白黒させて見ると、そこには至って真面目な表情の彼がいた。

 真っすぐにこちらを見据える眼差しに、嘘偽りはない。

 無邪気な風体のために、それがよく分かった。




「なぁ、姉ちゃん。こんな森捨てて、俺と一緒に王都にこないか?」




 困惑する私を余所に。

 ケイロンは、真剣な口調でそう言うのだった。




「森の魔女は行方をくらまし、一人の優秀な解毒師を連れ帰った。それだけで、すべての話が丸く収まるだろう?」




 有無を言わさない口調で。

 しかし、私は唇を噛みながら答えるのだった。








「すまないが、断る……」――と。








面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!


もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームより★評価など。

創作の励みとなります!


応援よろしくお願いいたします!!

<(_ _)>

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。