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俺は死ぬために生きる  作者: カワセミ
3/12

3話 後ろ向きな勇気

なんとなく調べてみた。結論を言えば日本では営利目的での臓器提供は禁止されているらしい。そして世界各国では誘拐して解剖をしたり秘密裏に臓器移植が行われているらしい……外国怖い。

まぁ日本では安楽死が禁止されているから臓器提供も禁止というのはなんとなく予想が付いていた。予想はついていたがやはり面倒事が増えることになる。

まず臓器を売るのが日本で無理なら海外に行かなければならない。海外に行けば臓器を売れるところがあるだろう。だとすれば移動費が必要になってくる。臓器を売りに行くのに移動でお金がかかるなんて面倒臭さいなぁ。それから英語を覚えなくてはならない。外国に行くのだったらそれは覚えないといけないし、医師にも交渉をしないといけない。正直英語は苦手なのだが……。

やはり一番の問題はお金だ。移動費を稼ぐために働くべきだ。英語は勉強するしかない。だとしたら……高校は辞めるべきだと思う。出費を減らし働くため、死ぬのに学費を払うなんて勿体無い。それに親にも迷惑はかけたくないからな。

決断が早いか?でも思い立ったら吉日という言葉があるし、今はその言葉を信じて行動することにしよう。第1関門は決まった。親を説得して学校を辞めさせてもらうように頼んでみる。多分怒られるだろう…



「ガチャ」

21時に親が帰ってきた。カバンを置く音、台所で水が流れる音が聞こえてくる。大体22時ぐらいに晩御飯を食べる。

言うとしたら晩御飯中に言った方がいいだろう。それまでに説得の言葉や、心の準備をしておこう。どんな表情をするだろうか。折角高校に受かって制服とか教科書も買ってもらったのに本当に申し訳ない。申し訳ないから行く気もない高校を辞めて早く働いて稼いで臓器を売って親孝行をしたい。

色々な感情が込み上げてくる。本当に言えるのだろうか…いや、ちゃんと言え。学校を辞める時点で迷惑はかけているが、言わないで辞めるとか勝手な判断で行動をする方が迷惑はかかるだろう。息遣いが少し荒くなってきたので目を瞑って深呼吸をした。

「大丈夫……落ち着け……」

小声でそう呟いて。



「ご飯できたよー」

母が一階の階段付近で声をかける。寝そべっていた体を持ち上げ、扉を開け、階段を降りる。そして椅子に座り箸を持つ。

「入学式いけなくてごめんね。」

うっ。いきなり学校の話題か。

「別に」

「学校どうだった?」

「……別に」

「また別にって言う。楽しかったの?」

「べ……普通」

「……そっか」

しばらく沈黙が続き、テレビの音だけになった。ヤバイ。言えない。申し訳ない。迷惑をかけたくない。

俺は俯いていた。

「何か言いたいことがあるの?」

「え……」

俺は驚いて一瞬だけ母の顔を見てすぐに背けた。なんでわかるんだ?顔に出てたか?早く言ってしまおう。……くそ。言え。言え。言えよ。

「……いや……別に何も」

……ムカつく。自分が大嫌いなところの一つ。昔から意気地なしのクソ野郎だよな。言いたいことを言わない、勇気がないクソ野郎。また言えなかった、勇気が持てなかったって何回も思ったのに何回も繰り返す。本気で死んだ方がいいだろうおまえ。情けなさすぎだろ。

……どうせ死ぬんだったら少しぐらい変われよ。これから自分で死ぬために色々なことをやらないといけないだろ。だったらこれぐらい言ってみろよクソ野郎。

「……あのさ」

俯きながら口を開く。

「ん?どうしたの?」

「…あの……えっと……」

言え。言え。言え。言え。言え。言え!

「あのさ……学校辞めたい。」

すぐに顔を背けたが、顔を上げて母の顔を見て言った。

カワセミと言います!

今は専門学校に通っているのですが、休み時間とか暇なのでなんとなく「小説書いてみようかな」と思い書きました。なので知識は何にもありませんが、よろしくお願いします!


P.S

改行後に1マス開けるにはどうしたらいいのでしょうか?

iPhone 5Sで書いています。

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